オメガ3とビタミン栄養素と脳と認知

2015年07月17日
脳や認知と栄養素

脳や認知と栄養素

 

年齢を重ね、認知症やボケになることは避けたいと誰もが思うことではないでしょうか。

 

今回は認知症やボケにも関係している健康な脳についての予防となる大きなヒントが報告されているために、ご紹介したいと思います。

認知は脳と大きな関わりがあり、その認知機能を左右するのにいくつかの共通した栄養素が関係していることが報告されています。

 

 

脳の認知を左右する栄養素を含む食べ物:

健康的に脳内を保つことは認知機能を高くしておくことが大切だとし、そのために少なくとも下記を多く含む食べ物で栄養素を摂取する必要性があるのだそうです。

ビタミンB1(チアミン):豚肉、うなぎの蒲焼き、大豆、玄米、そら豆、マイタケ、ブリ、アユ等の食べ物

ビタミンB2(イソフラボン):レバー類、うなぎの蒲焼き、納豆、イワシ、ブリ、卵等の食べ物

ビタミンB6(ピリドキシン):マグロ、カツオ、ささみ、サケ、サバ等の食べ物

ビタミンB12(コバラミン):シジミ、牛レバー、アサリ、イワシ、カキ等の食べ物

葉酸:レバー、ブロッコリー、モロヘイヤ、ほうれん草、アスパラガス等の食べ物

ビタミンC:ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、レモン、カリフラワー等の食べ物

ビタミンD:しらす干し、イクラ、キクラゲ、サケ、サンマ等の食べ物

ビタミンE:モロヘイヤ、うなぎの蒲焼き、ピーマン、ひまわり油、アーモンド等の食べ物

オメガ3:魚類(DHAEPAフィッシュオイル)、亜麻仁油、エゴマ油など。

 

2012年1月に報告された内容によると、高齢者で高い認知力を持つ人は血液中に上記に挙げたビタミン類やオメガ酸の値が高く、MRI測定では加齢に伴う脳の大きさである容積と認知機能も関連していることが伝えられています。

更に、加工食品などに多く含まれる人工添加された油のトランス脂肪酸との共通点も発見されています。

高い濃度のトランス脂肪酸を含む脳では認知機能も脳の大きさも共に低い状態で比例しているといえます。

 

ただし、今回の調査対象の被験者年齢が87歳という高齢であることに加え、参加人数が104名という比較的少ない数であったことからも、認知機能測定や脳の大きさは比較しやすい状況だった可能性も考えられることからも、更なる調査が必要と思われます。

 

 

脳の大きさや認知度と歩くこと:

似た別の調査で、やはり脳の大きさと認知力を調べた神経専門誌に掲載された報告では、一日あたり1.6km歩くことが、認知度の予防力を高め、脳の容積の変化を最小限に抑えるために有効であることが伝えられています。

歩くことは足腰などに痛みが無い場合は、経済的な負担にもならず、平等に与えられた時間内で誰もが実践できる方法であることからも、健康維持や予防に良い方法といえるのではないでしょうか。

 

 

Bowman GL, Silbert LCをはじめとする研究者8名の連名。Nutrient biomaker patterns, cognitive function, and MRI measures of brain aging. Neurology. 2012 Jan 24:78(4)241-9.

Erickson KI, Raji CAをはじめとする研究者10名の連名。Physical activity predicts gray matter volume in late adulthood: the Cardiovascular Health Study. Neurology. 2010 Oct 19;75(16):1415-22

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