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冬から春にかけて気をつけたいアトピーと肌の乾燥

2025年12月22日

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寒さが深まる季節になると、肌のかゆみや赤みが出やすくなったり、これまで落ち着いていた肌トラブルが再び現れることがあります。

とくにアトピー性皮膚炎は、気温や湿度、空気の乾燥といった環境変化の影響を強く受けやすい疾患です。

冬から春にかけては、気候や生活習慣のちょっとした変化が、肌のバリア機能に負担をかけてしまう時期でもあります。

特にアトピーの方にとって、この時期は肌が一年でいちばん敏感になる季節です。

乾燥や花粉、暖房の影響など、複数の刺激が重なって肌のコンディションを乱しやすいこの時期だからこそ、早めのケアと環境づくりが何よりも大切になります。

日常生活でできる工夫を含めて見ていきましょう。

なぜ季節の変わり目に悪化しやすい?

冬は気温が低く、湿度も下がるため、肌の表面から水分が蒸発しやすくなります。

さらに室内では暖房の使用により空気が乾燥し、角質層の水分保持力が低下します。

これにより、肌のバリア機能が弱まり、アレルゲンやハウスダスト、花粉など外からの刺激を受けやすくなります。

湿度が低い環境では、皮膚の免疫反応に関わるサイトカインのバランスが崩れ、炎症が起こりやすくなるという報告もあります。

実際、海外の研究では、低温・低湿度環境で角質細胞が炎症性物質を放出しやすくなることが確認されています。

肌が「乾燥する=弱くなる」ではなく、「乾燥する=炎症を起こしやすくなる」というのが近年の考え方となっています。

さらに、朝晩の寒暖差が大きい時期には、血管が急に収縮したり拡張したりして、肌の温度調節がうまくいかなくなります。

この小さなストレスの積み重ねも、かゆみや赤みの悪化を引き起こす要因となるようです。

気象とアトピーの関係?

研究によると、生後6か月の間に「低温」「低湿度」「日照時間の短さ」にさらされた乳児ほど、3歳までにアトピーを発症しやすいというデータが出ているようです。

つまり、生まれた直後の空気の質や季節が、その後の肌の強さに影響する可能性があるようです。

また、成人のアトピー患者を対象にした海外調査では、寒冷・乾燥期に症状が悪化し、春から夏の高湿度な時期には軽減する傾向が確認されています。

一方で、春先の花粉や黄砂、PM2.5などの外的刺激が加わると、季節に関係なく炎症が再燃することもあるため、単なる乾燥だけではなく、複合的な環境ストレスへの対策が求められます。

日常生活でできるアトピー対策

日常生活でできるアトピー対策にはどのようなものがあるのでしょうか?

たとえば、次のようなことに留意することが大切なようです。

-室内の湿度を40~60%に保ち、加湿器や濡れタオルなどで空気を潤す

-入浴時はぬるめのお湯(38~40℃)で短時間にし、ゴシゴシ洗わずに優しく洗う。

-入浴後5分以内に保湿剤を使用し、水分を逃さないようにフタをする

-綿やシルクなど通気性の良い衣類を選び、ウールなどの刺激素材を避ける

-掃除や換気をこまめに行い、ハウスダストや花粉を室内にためない

-十分な睡眠とバランスの取れた食事で、免疫と肌代謝を整える

このような小さな工夫の積み重ねで、肌の状態は確実に変わります。

特に「保湿」「湿度」「刺激を減らす」の3つを意識してみることで、明らかな変化を実感できるかもしれません。

春に向けて気をつけたいポイント

留意するのは冬だけではありません。

春が近づくと、花粉やほこりが増え、紫外線も少しずつ強くなります。

この時期は、アトピーの人にとって、乾燥+外的刺激のダブルパンチとなるため、保湿と外出後のケアを同時に意識することが大切と報告されています。

帰宅後は手洗いや洗顔だけでなく、髪や衣類に付いた花粉をしっかり落とすことがおすすめされています。

また、顔まわりや首など、衣類でこすれやすい部分はワセリンやセラミド入りのクリームで保護すると安心のようです。

それと、お風呂やシャワーの際に殺菌力の強いボディソープなどで肌を洗いすぎたりすることでの乾燥にも留意しておきたいものです。

体の内側からは、腸内環境を整える発酵食品やオメガ3脂肪酸を意識するのもおすすめです。

近年では、腸内細菌の多様性が皮膚の炎症リスクに影響することが報告されており、肌と腸の関係も注目されています。

まとめ

アトピー性皮膚炎は、外的刺激と体内のバランスの両方が関わる、非常に繊細な疾患です。

特に冬から春にかけての季節の変わり目は、気温・湿度・花粉などの環境要因が重なります。

保湿や加湿というシンプルな習慣を続けることが、最も確実なケアになります。

肌の状態は一日では変わりませんが、毎日の積み重ねがバリア機能を少しずつ立て直します。

季節の変わり目を乗り越え、春を気持ちよく迎えるために、今日からできる小さなケアを意識しておくことがおすすめと言えそうです。

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引用文献:
The effect of environmental humidity and temperature on skin barrier function and dermatitis
The impact of temperature on the skin barrier and atopic dermatitis

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