牛乳が身体に与える影響と、結局は体に良いのか悪いのか?

2022年09月30日

乳成分を含む食品栄養素予防

牛乳はとても身近な飲み物の一つで、カルシウムやタンパク質などの栄養素が含まれています。

ですが、乳成分が上手に消化吸収しにくい消化不要状態の乳糖不耐症やアレルギー反応を示す人が少なくありません。

そのような理由からも、牛乳や乳製品を避けた方が良いとの意見もたびたび耳にするようになってきました。

実際のところ、牛乳は体に良いのでしょうか?それとも良くないのでしょうか?

牛乳のプラスの面とマイナスの面についての研究報告から、代替案のヒントについても考察してみます。

牛乳の健康上の利点

牛乳には昔から健康上の利点と言える栄養素が豊富に含まれています。

例えば以下のような健康上の利点が考えられます。

-牛乳と骨の健康
牛乳には、カルシウムが豊富に含まれています。

カルシウムが体内に吸収されていることは、骨や歯、筋肉の動き、そして神経信号には欠かせない栄養素の一つとして認識できそうです。

一般的に、骨折や骨粗鬆症の予防には十分なカルシウムを摂取することがおすすめされています。

さらに、牛乳にはビタミンDが加えられていることが多いようです。

ビタミンDとカルシウムの相乗効果により、骨の強化などがますます期待できるようになります。

ただし、牛乳が骨粗鬆症や骨折の予防に必ずしも適しているという保証はなく、現在も研究が進められています。

-牛乳と心臓の健康
牛乳にはカリウムも豊富に含まれています。

カリウムは、血管が拡張して血圧を下げるのを助ける栄養素の一つです。

ナトリウム(塩分)の摂取量を減らしながらカリウムを増やすと、血圧を下げ、心臓病や脳卒中のリスクを減らすことができるとされています。

ただし、牛乳には飽和脂肪とコレステロールも多く含まれています。

このため、反対に心臓病のリスクが高まる可能性があるため、牛乳の摂取量には留意をしたほうが良いかもしれません。

牛乳以外のカリウムが豊富な食品には、オレンジ、じゃがいも、トマト、バナナ、ヨーグルト、プルーンなどの食品が知られるところです。

-牛乳と癌
牛乳に含まれるカルシウムとビタミンDは、いずれもガンの予防に役立つ栄養素とされています。

カルシウムは、腸内膜を保護することができることから、結腸癌や直腸癌にかかる可能性を減らすかもしれません。

また、ビタミンDは、結腸癌、または前立腺癌や乳癌からからだを保護するのを助けるかもしれません。

ただし、こちらも今後も引き続き研究が必要とされ、それぞれ牛乳の摂取量が多ければよいというものではないようです。

-牛乳とうつ病
牛乳に加えられているビタミンDは、体内でセロトニンの産生をサポートしています。

セロトニンは、気分に関連するホルモンの一種です。そのため、うつ病と牛乳の摂取にも関連がないとは言えないでしょう。

牛乳の健康上の懸念点

一方で、以下のように牛乳の健康上の懸念点についても報告されていることがあります。
よく目にする報告の中には、下記のような内容が含まれているように思います。

-飽和脂肪
乳製品は飽和脂肪が多いことが懸念されています。

飽和脂肪を多く食べるとコレステロール値が上昇し、心臓病や脳卒中のリスクが高まる可能性が考えられています。

-乳糖不耐症
乳糖不耐症は、牛乳に含まれるにラクトースと呼ばれる糖を分解するために必要な酵素であるラクターゼを体が産生しない状態です。

子どものうちは問題ない場合でも、大人になるとこの状態となる場合が多いようです。

-牛乳アレルギー
牛乳アレルギーは、咳、下痢、嘔吐などの症状を引き起こす可能性があります。

牛乳アレルギー、または過敏症は、乳糖不耐症とは異なり、体は牛乳中の糖分ではなくタンパク質に反応します。

-ホルモンと抗生物質
牛乳には、ホルモンや抗生物質の残留物、ダイオキシン類やポリ塩化ビフェニル(PCB)が含まれている可能性があります。

これらの残留物質により、人間の神経系、生殖器系、免疫系への悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。

牛乳の代替品

牛乳には豊富な栄養素が含まれていますが、牛乳アレルギーや乳糖不耐症、アレルギー反応などの理由から、牛乳の摂取を控える人が増えてきています。

牛乳の代替品として、植物性のアーモンドミルク、豆乳、ココナッツミルク、オーツミルクなどいろいろな種類のミルクが店頭に並んでいます。

これらのミルクは乳製品とは異なるため、栄養素の面も牛乳とは異なります。

ですが、アレルギーをはじめとする健康上の懸念をお持ちの方にとってはとても便利な代替品と言えそうです。

牛乳が体に良いか悪いかは、体内での吸収の可否やそれぞれの体調やアレルギーなどの状態によっても異なるのかもしれませんが、牛乳や乳成分も含め、摂取した後にアレルギー反応のような症状が出る場合には、無理せずに専門家に先にご相談されることがおすすめと言えます。

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引用文献:
What to know about milk
Is dairy good or bad for your health?

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