橋本病や甲状腺とリーキーガットシンドローム

2016年10月05日

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甲状腺機能低下症や橋本病は以前からアメリカでは患者が非常に増加しており、その前段階として知られる腸壁が緩むことで様々な物質が腸内から血液中に流れ出すいわゆるLGSで知られる腸管漏れのリーキーガットシンドロームについてはその勢いは止まらず、メディアで取り上げられることが無いからか、あまり耳にないものの、日本でも多くの人が患っているのではないでしょうか。

橋本病とLGS:

今年の6月にアメリカで開催された橋本病サミットでは、多くの専門家が橋本病についての持論を語っていました。

多くの講演者の口から出てきた言葉の1つには橋本病と関係が深い甲状腺機能低下症に加えて、腸管漏れで知られるLGS:リーキーガットシンドロームの言葉でした。

リーキーガットシンドロームは腸の壁に炎症が蓄積された結果、穴が開いたような状態になり、本来は消化や吸収されるはずの食べ物などが腸内にとどまらずに穴を通って血流に流されて体中に回ることです。

自身がLGSから自己免疫疾患、甲状腺機能低下症と橋本病も学生時代から患い、長年をかけて治療をおこなったことでも知られる世界的にも知られるエミー・マイヤーズ医学博士は、同サミットの中で橋本病にかかった患者が彼女の病院を訪れた際に、まずはLGSの大きな原因になっているといわれる小麦粉に含まれるグルテンとアレルギーの原因でも知られる乳成分を日々の食事の中から抜くようにアドバイスすると伝えていたことは印象的です。

橋本病や甲状腺疾患の多くはその前に腸内環境が乱れ、リーキーガットシンドロームを経験してから自己免疫疾患と甲状腺障害、それに橋本病と連なっていることが多いことでもアメリカでは伝えてられており、ヒポクラテスが伝えたように全ての病気は腸内から始まるということを思い出させてくれる程、多くの専門家によって腸内環境の改善についてのアドバイスが行なわれます。

腸内環境や橋本病などの原因:

橋本病や甲状腺障害の人の多くが同時にイーストやカンジダ菌過多の状態にあることも、腸内環境の改善に取り組むようにおすすめされる要因になっているのではないでしょうか。

腸内環境は食べ物以外にも睡眠時間を含む睡眠の質、ストレス度合い、体内のビタミンD量、薬剤、運動、自律神経、重金属やカビ、感染などによる影響を受け、橋本病に関わらず多くの疾患は実際に表面に出てくる少なくとも5年以上も前からはじまっているといわれます。

食べ物の影響:

食べ物の影響は私たちが考える以上に大きいといわれるからか、今回のサミットでも食べ物についての内容に多くの時間が割かれていたように思います。

具体的には小麦粉に含まれるグルテンがLGSにはよく知られますが、それ以外にも遺伝子組換え食品で特に注意が必要とされるトウモロコシや大豆、乳成分、トマト、トランス脂肪酸をはじめとする質の低い脂質を使用したマーガリンやスナック菓子にスイーツ、糖質などが注意の必要な食べ物に挙げられています。

一方で積極的に摂取するようにアドバイスされるのがたんぱく質と良質な脂質で、それらは今までにお伝えしていますので今回は省略したいと思います。

脳内炎症の意味:

橋本病サミットで今回も存在感の強かったデーティス・カラジアン医学博士の話の中に脳傷でいわゆる脳内炎症の話がありました。

脳内炎症は脳内で自分の免疫が自らを攻撃することで、記憶力や集中力が低下したり、脳にもやがかかったような状態になったり、鬱状態になったり、性格に変化が出てくることもあるようです。

他にも乗り物に酔いやすくなったり、数字に弱くなったり、今までできていた当たり前のことができなくなったりすることも報告されており、脳内の神経が噛み合ずに、つながりにくくなっている状態といえます。

甲状腺や自己免疫疾患も腸内環境の乱れからくることが多いことからも、まずは腸内環境を徹底して整えていくことがおすすめといえます。

参考にした情報:

橋本病サミット2016

2016年6月14、15日

デーティス・カラジアン医学博士

説明ページ:

ビタミンDとは?

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