線維筋痛症の痛みの食事にグルテンフリーや低カロリーはおすすめ?

2022年06月27日

食べ物と栄養素で健康維持

線維筋痛症は、身体の色々な部分の慢性的な痛みや心理的症状を伴う疾患です。

線維筋痛症の治療には、薬物療法以外に日常生活における対処療法があります。

中でも栄養によって線維筋痛症を管理する方法が世界的にも注目されているようです。

線維筋痛症と食事や栄養の間の関係を探ります。

線維筋痛症症候群とは

線維筋痛症は、身体の広範井に及ぶ慢性的な疼痛および疲労、関節のこわばり、睡眠障害、うつ病、不安、胃腸、認知障害などの症状を伴う症候群です。

線維筋痛症は現在、最も一般的な慢性疼痛の1つであり、変形性関節症に次いでリウマチ専門医への訪問の2番目に多い原因として認識されています。

患者は男性よりも女性が多く、その割合は、2:1の比率となっています。

最近の研究では、身体の酸化状態が優勢になると症状が悪化することがわかっているため、抗酸化能力を高めることがこの疾患の発症にを抑えたり、痛みを減少させたり、疲労や気分障害を抑える可能性があることを示唆しています。

また、体重減少も、疾患の心身症的要素とかかわってくる可能性があるとの報告もあります。

そのような観点からも、線維筋痛症の症状を栄養や食事によって管理することの重要性が広まってきているようです。

栄養補給と線維筋痛症

色々な栄養素をバランスよく取り入れることが線維筋痛症の予防や治療に重要な役割を果たすことがわかっています。

特に、次の栄養素は不足しないように心がける必要があります。

-ビタミンD
線維筋痛症患者の約40%がビタミンD欠乏症という報告があるようです。

特に、うつ病や不安の症状との関連性が強いようです。

-ビタミンCとビタミンE
ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化ビタミンは、小脳機能、記憶、感情的反応、筋肉機能を維持するために必要な栄養素です。

そのため、線維筋痛症の典型的な症状の管理に有益と言えそうです。

ミネラル
マグネシウム欠乏症は、主に線維筋痛症の典型的な症状である炎症や筋肉の衰弱、感覚異常と関連しています。

-プロバイオティクス
研究によると、線維筋痛症患者が変化した独特の腸内微生物叢を持っている可能性があるようです。

そのため、プロバイオティクスの補給が症状の改善につながる可能性があります。

食事方法と線維筋痛症

食事方法もまた、線維筋痛症の予防や症状の緩和との重要な関わりがあります。

オリーブオイルの投与、古代の穀物による代替食、低カロリー食、低FODMAP食、グルテンフリー食、ベジタリアン食、地中海食はすべて症状を軽減するのに有効であるようです。

特に次の2つの食事法は比較的気軽に挑戦でき、効果を感じられそうなものとしておすすめです。

-グルテンフリー食
線維筋痛症患者は、吐き気、腹痛、疲労、疲労感、慢性疼痛および気分障害などの症状を示す場合があります。

この症状は、グルテン関連の症状と同様の胃腸症状であるため、非セリアックグルテン感受性にもかかっている可能性も示されています。

これにより、多くの研究者がグルテンフリーの食事が患者にとって有益である可能性が高いという仮説を立てました。

一年間の調査の結果、疼痛症状、生活の質、認知機能などの全体的な改善が明らかになったそうです。

-低カロリー食
肥満が線維筋痛症の症状を悪化させる可能性があることがわかっているため、体重を減らすために最も一般的に使用されるカロリー制限による研究もおこなわれました。

その結果、20週間で、参加者が体重の4.4%減少と、疼痛症状、身体満足度、生活の質の改善を報告したこが示されました。

体重を減らした患者は、うつ病の状態が良好となり、睡眠と生活の質が向上したと報告されています。

まとめ

線維筋痛症は身体の色々な部分へのの慢性的な痛みや、不安、うつ病などの心理的症状を伴う疾患です。

線維筋痛症は食事の栄養バランスや食事法によって、予防や治療ができる可能性が明らかになりました。

特にビタミンD、C、E、マグネシウムプロバイオティクスの補充、オリーブオイルの投与、古代の穀物による代替食、低カロリー食、低FODMAP食、グルテンフリー食、ベジタリアン食、地中海食による臨床試験は、良好な結果を示しているとの報告があります。

このように、薬物療法だけでなく食事の内容を変更する方法は、線維筋痛症の治療法の一つとして注目が集まっています。

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引用文献:
Nutritional Interventions in the Management of Fibromyalgia Syndrome

2024年3月5日に内容を一部更新しました。

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