脳の健康のためのマグネシウム

2022年02月07日

脳の健康と食べ物や食事

マグネシウムは、人体のすべての臓器の健康な機能に不可欠な食品栄養素として報じられています。
中でも学習や記憶などを司る脳とマグネシウムの関係については、研究が日々進められていることが報告されています。
特に、学習と記憶は、食事や環境要因の影響をかなり受けているということがわかっています。

脳の健康をできるだけ長く保つためには、いろいろな食品栄養素が必要です。
例えば、プロバイオティクス、ビタミンB群、DHAやEPAなどがその代表的な栄養素で知られているところです。
本日は、代表的な栄養素の一つであるマグネシウム欠乏による脳への影響について調べてみました。

マグネシウムは脳にとって必要な栄養素

マグネシウムは、人体のすべての臓器の健康な機能に不可欠でありながら、成人の3分の2、高齢者の最大90%が十分な量のマグネシウムを摂取していないと報告されています。
さらに現代人の食事内容や、運動不足、ストレスだけでなく、抗生物質、抗高血圧薬などの薬剤の使用などによってもマグネシウム吸収を妨げる可能性があります。

マグネシウムは、代謝や骨格形成などに必要と思われがちですが、実は脳にとって特に重要です。
体が低マグネシウムの状態になることにより、うつ病、不安、痛み(線維筋痛および片頭痛)、月経前症候群、および加齢に伴う記憶喪失などの状態に関連してくることがわかっています。

脳マグネシウムの上昇による学習と記憶の向上

学習と記憶は、食事や環境要因の影響を受ける基本的な脳機能です。
新開発のマグネシウム化合物を用いて脳マグネシウムを増加させる動物実験が行われました。
その結果、ラットの学習能力、ワーキングメモリ、短期記憶力の向上につながったことが示されています。これらは、加齢のラットでも同様に向上したそうです。
これにより、脳マグネシウムの増加により、学習および記憶機能が向上させられたことを示唆しています。
このようなことからも、マグネシウムは高齢者にとって大変重要であることがわかります。
研究により、マグネシウムが高齢者の認知機能をサポートするのに役立つ可能性があることが示されており、十分なビタミンDをとっている被験者では、特に効果が大きくなる可能性があるようです。

マグネシウムとうつ病

うつ病の人は、多くの場合、マグネシウムレベルが低いことがわかっています,
多くの研究により、マグネシウムの低い食事摂取量は、うつ病のリスクが高いと関連付けられていることを示されています。

そののメカニズムの一つとして、マグネシウムのレベルと気分の間の関連が考えられています。
マグネシウムは、精神的な健康と気分の主要な決定要因である神経伝達物質セロトニンにトリプトファンを変換するために必要とされます。
マグネシウム補充は、このような場合に役立つ可能性があります。

依存症とマグネシウム

薬物をはじめとする様々な依存症は脳疾患の一つです。
マグネシウムの不足は、様々な中毒性物質(薬物、ニコチン、アルコール、カフェインなど)への中毒に関与しているという証拠があります。
マグネシウムは、中毒のすべての段階に関与していることが報告されています。

マグネシウムの不足は、精神活性物質中毒に対する脆弱性を高めるとされています。
私たちが感じるストレスは、脳のマグネシウムレベルを低下させると同時に、中毒の開発を支持します。

実験研究では、ラットでモルヒネ依存性を誘導しながらマグネシウムを投与すると、依存強度が低下したことが示されています。
長期にわたるストレスを受けている人々によるマグネシウム摂取は、様々な依存性物質への中毒の発症を減らす方法となる可能性があります。
不安とうつ病は、薬物関連の害と中毒性物質の使用の増加にも関連付けられているのかもしれません。

まとめ

マグネシウムは、私たちのカラダだけでなく特に脳にとって必要な栄養素であることがお分かりいただけたかと思います。
ナッツ、緑の葉野菜をはじめ、様々な食材あ食事からマグネシウムを補うことをお勧めします。
クエン酸マグネシウムなどのマグネシウムの形態は、酸化マグネシウムよりもより効果的である可能性があります。
必要であれば、サプリメントの摂取も検討することもおすすめといわれています。

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引用文献:
マグネシウム欠乏と脳
脳マグネシウムの上昇による学習と記憶の向上
中毒のマグネシウム

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