自閉症スペクトラムの便秘の原因はコルチゾールと関係性?

2021年10月04日

自然や天然と食品成分と健康

自閉症スペクトラムの子どもと副腎皮質ホルモンの一種であるコルチゾールには大きな関連性があるようです。

自閉症の便秘の原因とコルチゾールとの関連性についての報告を調べてみたところ、興味深い報告がなされていました。

・自閉症と便秘

自閉症の子どもは、腹痛、便秘、下痢などの胃腸の問題の影響を受けている場合が多いと言われています。

腸内微生物叢の大切さは、こちらでも常時お伝えしているため多くの方がご存知かと思います。

プロバイオティクスの使用や便移植などを用いて微生物を調整することで、過敏性腸症候群などの状態の治療に有効ということがわかっています。

さらに最近では、プロバイオティクスの使用によって、自閉症の子供の行動と社会的活動などを改善する可能性に期待が高まっています。

また、自閉症の子どもの便秘に対する大きな原因は、ストレスとも言われています。

便秘とは言うまでもなく、便の排泄が困難になっている状態の総称です。

日本消化器病学会の定義では「便秘とは、排便の回数や便量が減ること」と位置付けられています。

自閉症の子どもには、腸の炎症、腸透過性、吸収異常などが見られる場合があり、これが腹痛、便秘、下痢の一因となっていると考えられています。

腸の炎症、腸透過性、吸収異常などの正確な原因は完全には理解されていませんが、心理的な問題も大きく関わっているようです。

・自閉症とコルチゾール

コルチゾールは、副腎皮質ホルモンでの一種で、炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御し、人間にとって必須のホルモンです。

ストレスによっても過剰に分泌される場合があるとされ、分泌される量によっては、血圧や血糖レベルを高め、免疫機能の低下や不妊をもたらします。

自閉症の子どもとストレスによって分泌されるコルチゾールには大きな関連性があるようです。

現在では、コルチゾールとストレスとの関係を探求することによって、自閉症児の理解を深めようと考えられ研究が進められています。

そして、自閉症の子どもはストレスに対するコルチゾールの活性が高く、それにより便秘の傾向が強くなっていることがわかってきています。

まとめ

自閉症の子どもは、通常よりもストレスを抱えることが多く、それによりホルモンの一種であるコルチゾールが過剰に分泌される場合があります。

これが便秘の原因の一つとなり得ることがわかりました。

一方で、プロバイオティクスの使用などによって腸内細菌群の状態を整えることにより、自閉症の子供の行動を改善できる可能性もあることがわかっています。

ストレスーコルチゾールー便秘ープロバイオティクスが相乗効果で状態の安定に近づくということも考えられそうで、今後の益々の報告に期待が高まります。

中でももっとも簡単に変化を起こすことができるのは食事です。

スペクトラム症の子供を持つ親にとっては、難しいことではあるかと思います。

プロバイオティクスと繊維質をたくさん含んだ食品や食事、食生活を心掛けることにより、良い流れが循環するヒントになるかもしれません。

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引用文献:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31665947/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28028357/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32200591/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%81%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%AB
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0889159116301180

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