もろい骨や骨粗しょう症の初期の兆候と戦うための戦略とは?
年齢を重ねると、骨粗しょう症が気にかかる場合があります。
骨粗しょう症は、その前兆である骨減少症に対して対策をしておくことにより、進行を遅らせられる可能性があるようです。
骨粗しょう症やそれに付随する症状のリスクを回避するためにどのようなことができるでしょうか?
骨粗しょう症の初期に取れそうな対策を探ります。
骨減少症の薬について考える
骨が薄くて弱くなり、簡単に頻繁に骨折する病気である骨粗しょう症。
その前兆である骨減少症は、健康状態に応じて、ゆっくりと進行することも、急速に進行して骨粗しょう症に発展することもあるようです。
また、骨粗しょう症に発展してしまうと、骨折のリスクだけでなく、障害や自立性の喪失などの症状を導く可能性もあるそうです。
そのため病院に行くと、骨量減少を遅らせ、骨折リスクを減らす効果のある薬を処方される場合があります。
このような薬は、次のような人に処方される場合がありそうです。
-骨減少症
-以前のに椎または股関節骨折をしたことがある
-骨密度検査により、今後10年間の骨折リスクが高いと判断された
-骨粗しょう症
しかしこのような薬の存在は、必ずしも骨粗しょう症の予防に最も期待できるというわけでもないと言う専門家もいるようです。
たとえば、ハーバード大学付属ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センターの骨粗鬆症予防・治療センターの所長で内分泌学者のハロルド・ローゼン博士は次のような見解を示しているようです。
「骨減少症を患っており、時間の経過とともに骨密度が低下する可能性が高い場合、後で骨密度を取り戻そうとするよりも、今すぐ薬を服用して骨密度を維持する方が理にかなっていると主張する人もいるかもしれません。
しかし、骨減少症を薬物療法で治療することの長所と短所には、大腿骨骨折や顎の骨量減少のまれなリスク、5年ごとに薬物休暇を取る必要性があることなどのデメリットも考えられます。
そのため、投薬を始める前には、医師とよく話し合うことをおすすめします。」
体を動かす
骨は、筋肉を使って力を入れたり引っ張ったりすると強くなるのだそうです。
筋力トレーニングや自重運動などは、筋力をアップする可能性があり、骨を強くするための効果的な方法の一つと言えるかもしれません。
一方で、ローゼン博士は、骨粗鬆症と戦うためには、有酸素運動、バランス運動、姿勢運動も必要だと述べているようです。
ローゼン博士によると、人は単に速いペースで歩くだけでも骨粗鬆症の可能性を減らすようです。
また、姿勢を改善することにより、背中上部の深刻な湾曲を発症するリスクを減らすことができます。
こうしたことは、バランスを改善して転倒する傾向を減らすことにつながります。
数秒間、うつ伏せになり、頭を上げて手足を伸ばすようにする「スーパーマンストレッチ」は、姿勢の改善に最適なようです。
毎日の小さな積み重ねが、骨粗しょう症への発展を食い止めることにつながるようです。
適切な栄養素を摂取する
骨を強くするためにカルシウムが必要なことは広く知られているかもしれません。
さらに、体はカルシウムを吸収するためにビタミンDを必要とします。
ローゼン博士によると、1日あたり1,500~2,000IUのビタミンDと、1日あたり約1,000ミリグラムのカルシウムを摂取することが推奨されるようです。
カルシウムの供給源としては、乳製品、イワシ、葉物野菜などの食品がおすすめです。
もし、食事で十分なカルシウムやビタミンDを摂取できない場合は、サプリメントに頼ることも視野に入れても良いかもしれません。
また、たんぱく質をたくさん摂取すると、丈夫な骨を作るのに役立ちます。
良質なたんぱく質は、肉、魚、卵、豆類、乳製品などから摂取することがお勧めされています。
また、アルコールは骨の健康を妨げる可能性があるため、アルコールの摂取量は1日1杯以下に制限したほうが良いようです。
今後の見通し
骨量減少は60歳を過ぎると大幅に加速すると考えらえています。
特に骨減少症の場合、何も対策をしなければ、そのまま骨量減少は続いていく一方で、いずれ骨粗しょう症になってしまう可能性が高いと言えます。
しかし、薬を見直し、体を動かして筋肉をつけ、ビタミンD、カルシウム、
たんぱく質を積極的に摂りアルコールを減らすよう心がけることで、健康な骨を作り、骨粗しょう症を食い止めることができるかもしれません。
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