妊活中から妊娠中や不妊治療期間中の食べ物や食事中の食品栄養素

2019年07月29日

健康的な食事

妊活中や妊娠中、不妊治療期間中の食事についてはさまざまな調査報告があります。

多くの食事に含む食品栄養素の調査の例を紹介すると共に信頼性についてのヒントをを考えます。

調査報告から考える妊活中から妊娠、不妊治療に関連する食品栄養素:

この記事を書くにあたっても色んな文献を探してみました。
妊活中や妊娠期間中の食品や食事、栄養素などについての報告数は多く存在しています。
ただし、それらの多くは各論部分が多かったり、被験者の数が少なかったりすることが少なくありません。
とりわけ、妊娠や妊婦を対象とする場合、母体に加えて、今後生まれてくる子供たちへの影響、関わっている医療や地域から収入格差なども考える必要があり、なかなか大規模な報告は生まれにくいことも考えられそうです。

微量栄養素と現代の生活環境:

ある報告では、現代の生活環境では、微量栄養素が不足しやすいという内容でした。
とりわけ、所得格差が増えて来ていると言われる中での課題も存在しているようです。
報告の中には、世帯の所得が下がるに連れて、微量栄養素が不足する傾向になりがちとのことです。
日本でもよく耳にする葉酸や鉄分をはじめとする栄養素が日ごろの食事から十分に摂取しにくい環境にあることも原因の1つと考えられています。
結果的に早期出産や低体重の出産の原因や関連性もありそうです。

妊娠と不足しやすい栄養素についての報告:

現代の生活環境では一般的に栄養素が不足しやすいということですが、妊婦に関わる栄養素では、どのようなことが報告されているのでしょうか?
例として下記のようなことが含まれていました。
栄養素の欠乏が続いた場合、子宮内発育が制限されたり、場合によっては妊娠しにくく不妊や流産に発展することも関係があるようです。
一般的に妊娠期間中には、適切量は別として、葉酸をおすすめされる印象があるのではないでしょうか?

妊娠中に鉄分の欠乏が原因で貧血症状が出たから、鉄分がおすすめされることもあります。
とりわけ鉄分については誰にでもおすすめできるというものではなく、多過ぎた場合の懸念材料も出て来ます。
妊娠中に留意したい栄養素の中には、他にもビタミンAやD、ヨウ素なども含まれると思います。
本来であれば、栄養素の不足がある場合は、それらの栄養素を含む食べ物や食事で補うことが理想です。
また、理想的な状況にするにも専門家によるスクリーニングが必要といえます。

妊活中から妊娠、不妊治療中におすすめされやすい他の栄養素:

上記に挙げられた葉酸のように、妊娠中におすすめされる食品栄養素には総合的なビタミンミネラルを豊富に含む野菜などの食品栄養素がおすすめに挙げられます。
100年前と比較した土壌栄養素に関する調査では、現代は75%以上も栄養価が低くなっているとのことですので、やはり野菜のように色んな栄養素を含む食べ物はおすすめといえます。
実際に18,550名の妊娠中の女性を対象とした8年間の追跡調査では、総合的なビタミンやミネラル栄養素が体内に多い場合の方が排卵不妊のリスクを減らした結果が導かれたようです。
また、補助的なサプリメントによる栄養素についても、その調査では有効という結論となっていました。
留意が必要と言えると思いますが、鉄分についても、排卵不妊の懸念を減らす可能性についての報告もあります。
他にも以前報告した経緯がありますが、魚に含まれる魚油でDHAやEPAのオメガ3脂肪酸が不足することが原因で、妊娠中や出産後の情緒不安定やうつ症状とも関連し、他にもさまざまなリスクが軽減できるということでした。
脂質栄養素については、以前もご紹介しましたが、母体や胎児に良質な脂質がない場合は、母体の脳から供給されるように身体が出来ているというのも何とも神秘的です。

食べ物に含まれたり生活環境での栄養素:

上記にある不足しがちな栄養素を考えた場合、リスクを下げるためにもビタミンAやD、葉酸や鉄分、ヨウ素やオメガ3脂肪酸についても、それらの栄養素を豊富に含む食べ物を食事で補給することがおすすめです。
とりわけ、野菜類、ビタミンDやカルシウム、ヨウ素やオメガ3脂肪酸のように魚や魚介類に含まれるものなど沢山あります。
また、妊婦の不足しがちな栄養素のビタミンDは、太陽の光を浴びることで体内で生成されることも知られます。
太陽の光に浴びることはビタミンDの生成だけにとどまらず、歩くことでも血糖値を下げたり、糖尿病になりにくくなったり、くるぶし病、感情の安定にも寄与するなど多くのことが報告されています。

調査報告は、日進月歩で増えているものの、まだまだ不確かな点や規模が十分でなく、はっきりと言い切れない点も多く存在しています。
その反面、私たちが食べてきた食べ物、中でも伝統的に継承されてきた和食の中には、安心して食べることができる食材が多いといえます。
そのような意味では、昔と違った課題が多いなどはあるにしても、伝承されてきた食べ物や生活習慣を基礎にしておくことがおすすめといえるのではないでしょうか。

参考にした情報:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23543574
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28407219
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27571855
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17624345
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17077236
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28245632
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29860183
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27594297
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10799399
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29169993

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