花粉をはじめとするアレルギーや反応はマイクロバイオームの影響?

2019年02月22日

SIBO

花粉の季節になると、アレルギー反応や対応が気になるところです。

花粉症も対策をする方法はさまざまですが、おすすめの基本は腸内環境とマイクロバイオームの影響を考えて、改善させることです。

 

アレルギー反応と腸内環境の影響とマイクロバイオーム?:

アレルギー反応が出る症状は、腸内環境の乱れの影響が大きいことが報告されています。
それでは、その影響はどこからくるのでしょうか?
それはどうやら、胃腸管の大きさや微生物やバクテリアを意味するマイクロバイオータ、そしてその集合体のマイクロバイオームの影響が大きいようです。

そして、体内で微生物のマイクロバイオームが一番多く存在している場所が腸内であることがわかっています。
腸内に生息するマイクロバイオームの割合は身体全体における70%以上とも報告されていますので、いかに腸内環境が影響力を保持しているかがうかがえます。
面白いことに、私たちの免疫力を左右するのも腸内環境で、免疫力の70%は腸内で決まるともいわれます。

 

胃腸管の中の状態と働き:

まず、胃腸管ですが、面積にするとテニスコートくらいの大きさほどもあるといわれます。
それほどまでに広い面積を持つ臓器は、体内で胃腸管以外の他の場所では無いことがヒントにもなっていると考えられます。
テニスコートくらいの大きさの胃腸管の中にはたくさんの微生物が存在していることがわかっています。
また、もう一点報告されているのは、その広さもあるのに、その中の温度は一定に保たれているということです。

専門家の中には私たちの身体は微生物でできていて、身体の表面も微生物で覆われているという表現をする専門家も少なくありません。
その微生物あるいはバクテリアをマイクロバイオータと呼ばれ、その集まりがマイクロバイオームという名前が付けられています。
考えてみると、不思議なことに、それらの微生物は、私たちが生まれた時から死ぬまでの間はずっと関係が続いているのです。

 

腸内環境が崩れること?:

では、その腸内環境やマイクロバイオームなどのバランスが崩れた場合には、どのような影響が考えられるのでしょうか?
報告によると、腸内環境の菌が崩れることで、便秘や下痢、花粉症をはじめとする様々な炎症で知られるアレルギー反応、痛みなども引き起こされる可能性が考えられています。

 

遺伝子か食生活や生活習慣か?:

ではそれらの影響はどこから来ているのでしょうか?
影響を受けやすい物質としては、下記のようなことが考えられています。
・生まれた時は自然分娩か帝王切開か、
・母乳か粉ミルクで育ったか、
・家庭内の衛生面(除菌や殺菌をし過ぎていないか?)、
・化学物質や薬品の使用、
・ストレスレベル、
・加齢によるもの、
・タバコやアルコール類の過度な摂取、
など。

 

上記の影響や原因などからもわかりますが、それらの多くは遺伝子ではなく、日ごろの食生活や生活習慣から来ているということではないでしょうか。
1,046の健康な人々の遺伝子とマイクロバイオームを対象にした調査報告によると、腸内環境が左右されるのは、遺伝子よりも、生活環境の要因が大きいということです。
ただし、面白いことに、DNAのつながりが無かったとしても、共同生活などで一緒に過ごす時間が長くなれば、似た内容のマイクロバイオームになる傾向にあるということでした。

 

腸内環境を崩す原因として考えられているもの?:

腸内環境やアレルギー反応、マイクロバイオームの乱れなどの原因として考えられているものも報告されています。
かなりショッキングな内容といえるかもしれませんが、下記が挙げられている例です。
・薬剤などの化学物質、
・精製された炭水化物類、
・糖類、
・加工食品、
・グルテンたんぱく質(小麦類などに含まれる)、
・人工的につくられた油、
・除草剤、雑菌、除菌、
など。

 

花粉症をはじめとするアレルギー反応や原因、対応などが気になる場合は、参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

参考にした情報:
アメリカ国立医学図書館 国立衛生研究所
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6315993/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29489753
Nature,2018年3月8日号;555(7695):210~215。

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