乳酸菌ラクトバチルス属が現代人のコレステロールを下げる?

2018年09月28日

Lactobacillus

乳酸菌ラクトバチルス属をはじめとする善玉菌は、コレステロール値を下げてくれる効果があるのでしょうか?

ラクトバチルス菌とは乳酸菌の一種で、最も身近な存在として知られている善玉菌です。
乳酸菌はその特色などから多くの種類に分けられていますが、その中で最も大きい種類ががラクトバチルス属です。
ラクトバチルス属は、一般的に酸に強いとされており、胃酸に負けずに、生きたまま腸に届くという特色があります。
菌の名前では、「ガセイ菌」がヨーグルトなどで有名かと思います。

ラクトバチルス属の乳酸菌は、ヨーグルトや発酵食品に多く含まれています。
生きたままヒトの腸に届き、悪玉菌と戦って腸内環境を活性化してくれるありがたい菌です。
乳酸菌は、免疫力アップやお通じの改善をはじめとして、アンチエイジング、アレルギーやストレスにまで関係してきます。
少しでも体に心配ごとを感じた場合は、まずラクトバチルス属の乳酸菌を日常的、断続的に摂取するようにしてみると、
改善を感じられるかもしれません。
このように、ヒトの健康にとって良い影響を与えてくれる菌を「プロバイオティクス」と言います。

 

医療イメージ

さて、このラクトバチルス菌が、プロビオティクス効果により、コレステロールを下げる効果も期待できるということがわかってきているそうです。

コレステロールとは肝臓で作られる脂肪の一種で、食品からも摂取することができます。
コレステロールはある程度は人間にとって必要なものですが、血中のコレステロールが多すぎると、動脈硬化の原因となってしまいます。
そしてさらには、心筋梗塞や脳梗塞などの恐ろしい病気へのリスクが高くなってしまうのです。
コレステロール血が上がる原因は、体質にもよりますが、欧米化した食生活も大きな一因となっています。

海外ではカセイ、パラガセイ、プランタラム、ラクティスなどのラクトバチルス属の乳酸菌により、コレステロールを低下させる能力についての
実験も行われており、コレステロールレベルの42~55%の低下を確認できた例もあります。
さらに、チーズ製造過程でラクトバチルス菌を投入した場合、全チーズのコレステロール含量は熟成とともに減少したという実験結果も出ているのです。

ラクトバチルス菌をはじめとする乳酸菌は、そのプロバイオティクス効果により、コレステロールを下げてくれるということが言えそうです。
また、コレステロール値を下げるチーズなども、今後は注目を集めるようになるかもしれません。

現代人は、その生活習慣や食生活から、ますます乳酸菌が必要とされてきています。

もちろん、乳酸菌以外にもコレステロール値を下げることに役立つ食品はあります。
それは、私たちの身近な食事である、和食によく使用される食品です。
ご飯のお供である漬物は乳酸菌を豊富に含むことでも知られているほか、大豆製品や野菜、魚などもおすすめです。

また、食事とは別に、定期的に運動したり日ごろから体を動かすように心がけることもとてもおすすめです。

ラクトバチルス属の乳酸菌を積極的に摂取しながら和食を中心とした食事を心がけて、健康的な毎日を送りたいですね。

 

参照 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=30243635

 

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