うつ病とも関連の5月病には生活習慣の変更で対処

2023年05月19日

ヒーリングと健康予防

5月病は、ゴールデンウィーク明けの時期頃を中心にやる気がなくなったり、なんとなく気分が沈んだり、体調がすぐれなくなったりする状況の日本での総称です。

症状が軽い場合は、ゆっくり休むことで改善することも多いようですが、うつ病のような状態となり状態が長引いてしまうこともあるようです。

5月病やうつ病に関連する日常生活での対処法を探ります。

5月病は日本だけ?

一般的に5月病というと、日本のゴールデンウィーク明けに発症するうつ病のような状態がイメージされる方が多いかもしれません。

新しい環境の中で、心身がつかれて来る頃に発症することが多いようです。

これは、日本特有のものではないようです。

アメリカなどでは新学期が9月に始まることから、「September blues」などと表現されることもあるようです。

生活習慣とメンタルヘルス

研究によると、生活習慣がメンタルヘルスに影響を与えているという証拠が多数報告されているようです。

中でも、肥満、貧しい食生活、睡眠不足、化学物質や汚染物質への曝露、ストレスなどは、脳の視床下部下垂体副腎軸を破壊し、コルチゾールを増加させ、軽度の全身性炎症と酸化ストレスを増加させる可能性があることがわかっています。

これは、うつ病の病因に関連しているそうです。

生活習慣の変更

生活習慣をできるだけ健康的に変更することにより、ストレスをため込まず、うつ病や5月病にも対処しやすくなるかもしれません。

以下に、生活習慣改善のヒントをお伝えします。

-食事

近年、栄養価が低く、栄養素量の貧しい食生活がうつ病の発症の危険因子である可能性があることを示唆する証拠が報告されているようです。

食事を変更することで、脳の機能、ストレス対応、ミトコンドリア、炎症、酸化プロセスなど、気分障害に関する重要な機能調整が可能となるようです。

具体的には、西洋式の食事を減らす、小麦粉のグルテンを含む食事を減らす、地中海式食事や、典型的な日本食を増やす、などの方法がおすすめされるようです。

また、ビタミンB群、亜鉛、マグネシウム、ビタミンC、強力な抗酸化物質や抗炎症剤であるフラボノイドなど、神経化学的機能に重要なさまざまな微量栄養素に加えて、タンパク質と必須脂肪酸を十分に摂取することが大切であることが報告されています。

-腸

脳軸を整える、プロバイオティクスと食物繊維の摂取も忘れずに心にとめておきたいものです。

-運動

運動は、気分の上下に大きく関係する要因の一つです。

運動は、比較的お金がかからず安全な方法である上、さまざまな健康上の利点があります。

体を強くすることだけではなく、特にうつ病のような症状を持つ人々にとって大切な、自己肯定感や自尊心をも高めると言われています。

-瞑想

瞑想は、気分を改善し、うつ病などの症状を緩和、もしくは防ぐことにも応用できる可能性があるようです。

定期的な瞑想は、脳にとって良い効果をもたらすことがわかっています。

瞑想中には、脳波のアルファ、シータ派の増加が明らかになっており、これが気分症状の改善に大きな効果があることが明らかになっています。

-睡眠

メンタルヘルスは概日リズムと大きな関連があることがわかっており、ぐっすり眠ることは、肉体的だけでなく精神的健康にとっても重要な要素です。

睡眠障害はうつ病の特徴的な症状の一つであり、不眠症とうつ病の間には強い因果関係があります。

座りがちな生活、貧しい食生活、カフェイン、アルコールの摂取など、睡眠不足に関連する要因を減らすことにより、睡眠を改善する可能性があります。

また、朝起きたら太陽の光を浴びることも大切です。

-動物ペット

ペットと過ごす時間は、うつ病や不安を軽減し、自己肯定感を高める可能性があります。

まとめ

5月病をはじめとするメンタルヘルスの問題には、生活習慣の改善が有効であることがわかりました。

基本的なことと思われるかと思いますが、まずは食事や食生活、睡眠をはじめとする生活習慣などを見直すことからゆっくりと対応していくのはいかがでしょうか。

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引用文献:
Lifestyle medicine for depression
RareJob English Lab

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