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アルツハイマー病と腸内微生物叢、脂肪酸の関係とは?

2023年01月20日

野菜中心の食事と食生活

アルツハイマー病の新薬が発見されたとのニュースがありました。

それは素晴らしいニュースではありますが、できれば誰もがアルツハイマー病にならないよう願っていると思います。

研究によると、アルツハイマー病の人は、そうでない人とは異なる腸内微生物叢を持っている可能性があるという報告があるようです。

さらに新しい研究では、腸内微生物叢を操作することで、アルツハイマー病などの神経変性疾患を予防できる可能性があることを示唆しています。

アルツハイマー病と腸内微生物叢、脂肪酸との関係について探ります。

腸内細菌と腸脳軸

セントルイスのワシントン大学医学部の新しい研究により、腸内細菌がマウスの脳の免疫応答に影響を与えることがわかったそうです。

マウスの腸内細菌叢に変更をもたらすことにより、マウスの脳の神経にも変更を加えられることがわかったようです。

このことからも、脳の病気であるアルツハイマー病が腸内微生物叢に関連していることがわかります。

これは、腸脳軸という言葉からもわかるかと思います。

人のマイクロバイオーム(体内や体表で生息する微生物)は、食事や生活習慣の影響を受けながら、一生を通じて変化し続けるようです。

アルツハイマー病患者のマイクロバイオームは、同年代の健康な人に比べて微生物の種類がはるかに低いことが研究によって示されているようです。

避けたい脂肪酸、摂取したほうが良い脂肪酸

脂肪は、飽和または不飽和の脂肪酸でできています。

飽和脂肪は、「悪い」タイプのコレステロール、つまり低密度リポタンパク質コレステロールのレベルを上げ、不飽和脂肪はそれを下げることができます。

引き続きマウスによる動物実験からの報告です。

研究によると、特定の種類の腸内細菌によって生成される短鎖脂肪酸が神経の変性に関連していることが発見されたそうです。

研究では、脂肪酸が脳組織に損傷を与える一因となっている可能性があることがわかっています。

問題となる脂肪酸は、飽和脂肪であるトランス脂肪酸です。

トランス脂肪酸の含まれた食事を摂り過ぎると、認知症リスクが上昇する可能性があることがわかっています。

トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどに多く含まれるため、焼き菓子やドーナツなどに多く含まれます。

反対に、摂取したほうが良い脂肪酸もあります。

ドコサヘキサエン酸(DHA)、リノール酸、アラキドン酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、オレイン酸がそれにあたるようです。

これらは「悪い」タイプのコレステロールの値を下げることができる不飽和脂肪酸です。

健康的に摂取し続けることにより、認知症リスクが少なくなる可能性があるため摂取がおすすめされます。

まとめ

マイクロバイオームを調整することで、アルツハイマー病やその他の神経変性疾患を発症するリスクも低下させる可能性があることがわかりました。

また、不飽和脂肪酸を摂取することにより、認知症リスクが少なくなる可能性があることがわかりました。

腸内細菌叢を調整して、認知症リスクから身を守る可能性があることをご紹介しました。

その他の認知症に関する情報もございます。

ご興味をお持ちの場合は、是非関連記事もご参照ください。

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引用文献:

Gut-brain connection: 3 fatty acids may be linked to tau-mediated damage
Alzheimer’s linked to unsaturated fatty acids in the brain

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