アーモンドを丸ごと食べて酪酸菌で腸内細菌叢のサポート!?

2022年11月04日

ナッツ食品と健康

ナッツが体に良いことは周知されてきており、特に高コレステロールや心血管疾患の予防などに役立つことでも知られています。

中でもアーモンドは特に栄養価の高いナッツ類であることも知られているのではないでしょうか。

新しい研究によると、毎日56gのアーモンド (約46個のアーモンドに相当) を食べると、体内の酪酸が促進され、腸の健康が改善されることがわかったようです。

アーモンドと酪酸菌、腸内細菌との関連について探ります。

アーモンドと酪酸菌の研究結果

新しい研究によると、毎日のアーモンドによって体内の酪酸の生成が促進され、腸の健康が改善される可能性があることがわかったようです。

この研究では、通常食べている間食を1.アーモンド、2.砕いたアーモンド、3.同エネルギーのマフィンに置き換える 3 つのグループが参加したようです。

腸の症状、腸通過時間(食物が消化器系に出入りするのにかかる時間)、または便の硬さにおいて、グループ間に大きな差はありませんでした。

その結果、1のアーモンドを食べたグループのの糞便中の酪酸レベルが、ほかのグループよりも有意に高かったことが発見されたようです。

この結果から、アーモンドを食事に取り入れることにより、腸の症状を引き起こすことなく繊維の摂取量を増やす結果となる可能性があると報告されています。

腸の健康における重要な役割は、マイクロバイオーム自体の健康をサポートする短鎖脂肪酸である酪酸であるようです。

酪酸とは

酪酸とは、体内で作られるプロバイオティクス細菌の一種で短鎖脂肪酸の一種です。

プロバイオティクスの「えさ」となる食物繊維やたんぱく質を摂取することにより、腸内細菌の発酵物として体内で生産されます。

酪酸は腸を整えるとされていることから、炎症性腸疾患や過敏性腸症候群、リーキーガットシンドロームなどにも効果的である可能性があるようです。

酪酸菌が少なくなると、体内に炎症を引き起こる可能性が上がり、、アレルギーや喘息の原因となる可能性も高めてしまいます。

また、酪酸菌の減少により腸の壁を傷つけ、リーキーガットシンドロームとなる可能性があります。

その結果、結腸直腸癌、糖尿病、脂肪肝などのさまざまな病気のリスクを高める可能性もあるようです。

また、腸で生成された酪酸は血流に入り、肝臓、脳、肺など、体のほかの部分の調整にも関与しているようです。

アーモンドの長所

アーモンドは非常に栄養価の高いナッツとしても知られています。

アーモンドには、食物繊維 、不飽和脂肪、飽和脂肪、ビタミンEなど、さまざまな栄養素が含まれています。

持ち運びにも便利で、ダイエット中などにもとても手軽に食べることができるため、大変人気となっています。

アーモンドは、栄養価が特に高い3つの食物に加えられるほど栄養価が高いとされています。

酪酸の生成のためのアーモンドは丸ごと!?

この研究では、酪酸の生成に関連して、丸ごとのアーモンドと挽いたアーモンドを食べることの違いも調べられたようです。

結果は、アーモンドを丸ごと食べた人は、挽いたアーモンドを食べた人よりも毎週 1.5 回多く排便したようです。

この理由は、挽いたアーモンドに含まれる脂肪は、消化管の上部で消化されますが、アーモンドを丸ごと食べると、脂肪の多くが消化されずに結腸に到達することによるものだそうです。

まとめ

腸の健康の要である酪酸をより多く生成するための方法として、毎日56gのアーモンドを摂取すると良いことがわかりました。

さらに、その際アーモンドは砕いたものではなく丸ごと食べるのがコツということです。

気軽に食べられるアーモンドで、腸内環境を整えられるとしたらとてもうれしいですね。

アーモンドにはうれしい健康効果が沢山ありますので、少しずつ食べることを毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。

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引用文献:
Almonds can help support the gut microbiome, study claims

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