薬と安全に安心して付き合うための知識

2018年12月10日

健康

薬と安全に安心して付き合うための医薬品適正使用についての知識を専門の先生より伺いました。

薬の正しい飲み方を知ることで、薬との向き合い方が変わるかもしれません。

 

薬とのお付き合いについて:

薬と生涯にわたり無縁という人はいないのではないでしょうか?
誰にとっても、薬はできる限り、飲まずにいたい存在ではないでしょうか?
とは言っても、どこかのタイミングで飲むことが出てくるのが一般的かと思います。
薬と安全に安心して付き合うための知識を専門の医薬品適正使用推進機構の代表で、藤田医科大学客員教授や名古屋大学の名誉教授でもあられる鍋島俊隆先生より教えていただけましたので、ご紹介させていただきます。

 

薬は何の飲み物でどの量を用いて飲むのかQ&A:

薬を飲む際には何で飲んでいますか?
正しい飲み物はお水かぬるま湯なのだそうです。

 

薬をお茶で飲むと?

では、もし水やぬるま湯で薬を飲まずに、多くの人が考えるお茶で飲んだ場合は、どのようなことが起こるのでしょうか?
鍋島先生によると、お茶にはタンニンという成分が含まれており、お茶で飲んだ場合には、薬の種類によっては、薬の色が付いてしまって真っ黒になったりすることがあるようです。
実際にグラスにお茶を入れたものの中に薬を入れた実験が映像にありましたが、確かに真っ黒に変色していました。
その真っ黒な色が体内に入るのは、何とも気持ち悪い感じがしそうです。

また、お茶にはタンニンが含まれています。
そのタンニンが薬の鉄分の周りに付くことで、腸に吸収されない事態が発生することがあるとのことした。
腸に吸収されない場合には、薬の効き目が弱くなる原因にもなるようです。
そのことからも、やはり薬を正しく働かせる目的からもお茶よりもぬるま湯やお水が適しているということになります。
ちなみにコーラで薬を飲んだ場合には、カフェインが効きすぎたり、薬の種類や場合によっては不眠の原因にもなりかねないということでした。

そして、その量は少なくともコップ一杯ということでした。
もしも少ない量で薬を服用した場合、喉でカプセルや錠剤が溶けてしまうことが考えられます。
そうなると、喉や食道の途中で薬が張り付いたり、炎症や潰瘍を起こす原因になってしまうのだそうです。
十分な量のお水やぬるま湯で飲むことで、正しく胃まで届けることが出来たり、全身に送られやすくなるために効果が発揮されやすい環境が整うということでした。

 

胃と腸まで届く差は?

薬は胃で溶けるタイプのものと、腸迄行ってから溶けるタイプがあるのだそうです。
薬の形状にコーティング剤を使用して膜を作ることで、胃で溶ける膜と、腸で溶けて腸内で吸収される成分に分かれている仕組みが作られているということです。
腸内で溶けて働かす理由はさまざまあるのだそうですが、中でも代表しているのは、苦い味を隠したり、より長い時間に渡って働いてもらうためなどの理由が存在しているのだそうです。

近いうちに、薬の飲むタイミングや、飲む量を変えることで、体内でどのようなことが起こるか、あるいは薬の副作用などについて教わったことをお伝えしたいと思います。

 

情報源:
第144回NPO法人IHMA(International Healthcare Management Association)定例会
医薬品適正使用推進機構理事長、藤田医科大学客員教授、名古屋大学鍋島俊隆名誉教授による講演
「薬と安全に安心して付き合うために」
2018年12月7日(金)18時~20時
東京都新宿区四谷区民センターにて

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