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心の不調は体の炎症とも関係している?

2026年11月06日

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炎症という言葉を聞くと、けがをした部分が赤く腫れたり、風邪をひいたときに熱が出たりする状態を思い浮かべるかもしれません。

ところが最近では、こうした目に見える炎症だけでなく、体内で続く慢性的な炎症と、心の健康との関係も研究されています。

特に注目されているのが、うつ病や抑うつ症状との関連です。

さらに海外では、普段の食事が体内の炎症にどのように関わり、精神的な健康と結びつくのかという研究も進んでいます。

心の不調を、脳だけの問題として考えない新しい視点をご紹介します。

うつ症状と体内の炎症のつながり

炎症は本来、感染やけがなどから体を守るための反応です。

しかし、炎症に関わる反応が長く続くと、体のさまざまな機能に影響する可能性があります。

うつ病の研究では、一部の患者でCRPと呼ばれる体内の炎症の程度を調べる際に利用される血液検査の指標や、炎症性サイトカインと呼ばれる物質の値が高いことが報告されています。

また、炎症に関わる物質は、神経伝達物質の代謝やストレス反応、睡眠などとも関係する可能性があります。

ただし、うつ病の人が必ず炎症を起こしているわけではありません。

うつ病にはさまざまなタイプや背景があり、炎症が関係するのは一部の人ではないかと考えられています。

注目された食事の炎症性とは?

2025年に発表され解析では、食事の炎症性と、うつ病や抑うつ症状との関係が検討されました。

特に検討されたのは、食事性炎症指数(DII)と呼ばれる指標です。

これは、食品や栄養素の摂取状況をもとに、その食事が炎症とどのように関連するかを評価するためのものです。

その結果、食事性炎症指数が最も高いグループでは、最も低いグループと比較して、うつ病や抑うつ症状との関連を示す倍率が約1.53倍でした。

つまり、炎症を促進しやすいと評価される食事をしている人ほど、抑うつ症状などが多い傾向が報告されたことになります。

食事の炎症性はどうやって決まる?

食事性炎症指数は、一つの食品を良い、悪いと分類するものではなく、複数の栄養素や食品成分の摂取状況を組み合わせて評価します。

一般的に、野菜や果物、全粒穀物、豆類、ナッツなどを多く含む食事は、炎症に関する指標と良好な関連を示すことがあります。

これらの食品には、食物繊維やビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、さまざまな成分が含まれています。

一方、精製された穀物や加工肉、糖分の多い飲料などに偏った食事は、研究によっては炎症性の高い食事パターンと関連しています。

ただし、特定の食品を一度食べたからといって、すぐに体内で有害な炎症が起こるという意味ではなく、日々の食事全体の傾向が大切と言えます。

また、炎症に関わるのは食事だけではなく、睡眠不足、喫煙、肥満、感染症なども影響しています。

心の健康を考えた食事の整え方

炎症という視点から食生活を見直す場合、どんなことができるのでしょうか。

そのためには、特別な抗炎症食品を探すよりも、普段の食事の偏りを減らすことから始めるのがおすすめです。

例えば、朝食がパンとコーヒーだけになりがちな場合は、果物や卵、ヨーグルトなどを加えてみたり、そもそも論ですが、パンからお米にしばらく変更してみて体調変化の様子を観てみる。

この点は、日本人の食性からパンよりもお米の方がわたしたちの体内では消化や吸収がされやすく、炎症の原因を発生しにくいという考えも報告されてきています。

昼食が麺類だけになりやすい場合は、野菜や豆類、炎症を抑える働きがあるとされているオメガ3で知られる魚などを組み合わせたり、麺類からお米と味噌汁やスープなどに変更してみる。

夕食には、野菜を使った副菜や、サバ、イワシ、鮭などの魚を取り入れるのもよいでしょう。

日本で身近な大豆製品、食物繊維が豊富とされるきのこ類や海藻なども、食事の多様性を高めるために役立ちます。

もちろん、これらの食品を食べれば炎症が治まり、うつ病を予防できると証明されているわけではありません。

ですが食生活の改善は、心身の健康を支える習慣の一つとして十分に検討する価値があるのではないでしょうか。

まとめ

近年の研究では、心の健康と体内の炎症との関係が注目されています。

2025年のメタ解析でも、炎症性が高いと評価される食事と、うつ病や抑うつ症状との関連が報告されました。

ただし、関連があることと、原因であることは同じではありません。

食事を変えるだけで心の不調が解決するわけではなく、必要に応じた医療や心理的な支援も大切です。

それでも、心と体を別々に考えるのではなく、日々の食事や生活習慣を含めて健康を捉える視点には意味があります。

心の健康を考えるとき、食卓にも少し目を向けてみるといった、新しい習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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参考文献
Nonlinear dose-response relationship between dietary inflammatory index and risk of depression: a systematic review and meta-analysis.

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