ロングCOVID(コロナ後遺症)と生活習慣
新型コロナが5類に移行してからも、なんとなく体調が戻らない、以前のように働けないという声は後を絶たないと言われています。
パンデミックが終わった今、世界的にもロングCOVID(コロナ後遺症)については、今なお研究が続けられています。
軽症だった人でも長く症状が残ることがあるため、多くの方にとって身近な健康課題と言えるのではないでしょうか。
気になるコロナ後遺症について再確認してみましょう。
ロングCOVID(コロナ後遺症)とは?
ロングCOVIDは、世界保健機関(WHO)が「感染から3か月以上続く、または新しく出現する持続的な健康問題」と定義しています。
代表的な症状は、倦怠感、息苦しさ、ブレインフォグ(集中力や思考力の低下)、睡眠障害、動悸、頭痛、筋肉痛、味覚・嗅覚障害、気分の落ち込みなど多岐にわたります。
特徴的なのは、症状が一つだけではないという点で、呼吸器・神経・循環器・免疫など複数の臓器システムが同時に影響を受けている可能性があることです。
海外の論文などによると、ロングCOVIDが起こる理由として次のようなメカニズムが考えられています。
-免疫の過剰反応が続き、慢性的な炎症となる
体を守るはずの免疫が、ウイルスが体内から排除された後も戦闘モードのまま戻らないことにより、疲労・思考力低下・息切れなどにつながると考えられています。
-微小血栓(小さな血の塊)による血流障害
血液の流れが細かい部分で滞ると、脳や筋肉が十分な酸素を受け取れず、倦怠感や集中力の低下を引き起こす可能性が指摘されています。
-自律神経の乱れ
起立性調節障害のように、立っただけで動悸がする・めまいがするという症状が続くケースもあります。
-ウイルスの痕跡が体内に残るという仮説
ウイルスそのものではなく、ウイルス由来の断片が体内で免疫を刺激し続ける可能性も、議論されているようです。
ロングCOVIDは年齢に関係なく発症します。
若い世代でも、感染後に学校生活や仕事に戻れなくなるケースが報告されています。
ロングCOVIDと向き合うためのケア
コロナ後遺症の治療は、今のところ特効薬があるわけではなく、症状に合わせた対症療法が中心です。
しかし海外の研究チームからは、以下のようなサポートが症状改善に役立つという報告が増えています。
-呼吸リハビリ
浅く早い呼吸になりがちな人に、ゆっくりした腹式呼吸や、「呼吸筋トレ」が有効とされるケースがあります。
特に、息苦しさや胸の圧迫感が残る方に役立つといわれています。
-ペーシング(活動量の計画)
ロングCOVIDの方がやりがちなのは、調子のいい日に頑張りすぎて、その後寝込むというパターンのようです。
このような生活ペースを避け、少し余力を残すくらいのペースが回復の妨げにならないとされています。
-睡眠リズムの調整
自律神経が揺らぎやすいため、次のような生活習慣が症状緩和に役立つことが報告されています。
・寝る前のスマホを控える
・光の刺激を減らす
・朝に太陽光を浴びて体内時計を整える
日本では、就寝前にお風呂に入ることもおすすめと言えるのではないでしょうか。
炎症を抑える生活習慣
ロングCOVIDは個人差が非常に大きい症状ですが、日常でできる工夫は少なくありません。
長引く炎症を抑えるために、次のようなことがが推奨されています。
-バランスの良い食事(特に野菜・果物・オメガ3脂肪酸)
-食事を抜かず、タンパク質と野菜を中心に
-カフェイン・砂糖・アルコールを控えめに
-アルコールを控える
-毎日同じ時間に起き、朝日を浴びる
-湯船につかり体温を整える
-疲れたら無理をせず休む
-家族・学校・職場に事情を説明し、配慮を求める
-週1回でも良いので、軽い運動や散歩を習慣にする
パンデミックは終わったと考えられている昨今でも、ロングCOVIDに悩まされている人も少なくないようです。
ロングCOVIDの回復には時間がかかることがあります。
正しい知識と日々のケアで、少しずつ体の調子が戻るよう支えていくことが、回復の第一歩になるのではないでしょうか。
また、これらの健康的な生活習慣は、インフルエンザなどの予防にもつながります。
健康的な毎日のために、ぜひ取り入れていきたいですね。
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引用文献:
Post COVID-19 condition (long COVID)
Long COVID Basics






