睡眠の重要性と良い睡眠で疾病リスクを予防するヒント
夜に必要な睡眠時間を十分に取れていますか?
睡眠時間が十分でないと、健康に悪影響をもたらす可能性があるため、毎日の良質な睡眠を優先することはとても重要です。
実際に睡眠は、バランスの取れた栄養豊富な食事を摂ることや運動と同じくらい重要と考えられています。
睡眠の重要性と良い睡眠をとるコツを探ります。
睡眠を十分にとることが心身に与える利点
ほとんどの人は、7~9時間の睡眠が必要と言われています。
睡眠を十分にとると体に良い理由を6つ見ていきます。
1. 体重を維持したり減量するのに役立つ可能性がある
2020年の分析によると、日常的な睡眠時間が1晩に7 時間未満の成人は、肥満になるリスクが41%も増加したそうです。
一方で、睡眠時間が長くてもリスクは増加しなかったそうです。
睡眠が体重増加に与える影響は、ホルモンや運動への意欲など、さまざまな要因によって左右されると考えられています。
睡眠不足はホルモンバランスを乱し、食欲を調整するホルモンに影響を与えます。
これにより、空腹感が増し、食べ過ぎてしまう可能性があり、結果的に過食や体重増加を引き起こす可能性があります。
さらに、睡眠不足になると、エネルギー不足を補うために、カロリーが高いため糖分や脂肪分の多い食べ物を欲しがるようになるかもしれません。
睡眠をとることで体も休まるだけでなく痩せやすくなるならこれほど良いことはありませんよね。
2. 記憶と学習能力を向上させる可能性がある
睡眠は記憶の整理や新しい情報の定着に重要な役割を果たします。
学習効率や問題解決能力も、十分な睡眠によって向上します。
十分な睡眠をとることで、子供、青年、若年成人の学業成績が向上します。
また、十分な睡眠は、子供と大人の両方で問題解決能力とパフォーマンスを向上させることが示されています。
日常生活や仕事でのミスが減ることもわかっているそうです。
3. 運動能力を最大限に高める可能性がある
十分な睡眠は、運動能力、反応時間、筋力、筋持久力、問題解決能力などいろいろな能力を高めることができるようです。
反対に、睡眠不足は怪我のリスクを高め、運動への意欲を低下させる可能性があります。
4. 心臓を強化する可能性がある
睡眠の質と睡眠時間が低いと、心臓病を発症するリスクが高まる可能性があると考えられてています。
19件の研究を分析した結果、1日7時間未満の睡眠では、心臓病による死亡リスクが 13% 増加することがわかったそうです。
さらに、睡眠時間が短いと高血圧のリスクも高まるようです。
特に睡眠中に呼吸が中断される症状を持つ閉塞性睡眠時無呼吸症ではその傾向が顕著であるようです。
5. 感情や社会的交流に影響を与える可能性がある
疲れていると、他人の前で感情を爆発させたり、楽しむための行動をとったりするのが難しくなります。
また、疲労はユーモアに反応したり、共感を示したりすることも妨げます。
十分な睡眠が取れていないと、不機嫌になったり、イライラしたりすることがあります。
睡眠不足によりモチベーションがの低下することにより社会活動への参加を減らすことにもつながります。
そのため、孤独や感情の爆発に悩まされている場合は、特に睡眠を多くとる必要がありそうです。
6.風邪をひきにくくなる可能性がある
睡眠中に体は細胞の修復を行い、免疫機能を強化します。
また、筋肉や組織の回復にも重要な役割を果たします。
免疫系の機能が強化されることで、病気に対する抵抗力を高めることがわかっています。
つなり、十分な睡眠を取ることで、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなることにもつながります。
睡眠の質を高めるヒント
良質な睡眠を得るためには、ライフスタイルの改善や習慣の見直しが必要なこともあります。
ここからは、睡眠の質を高めるためのヒントをいくつかご紹介します。
1. 睡眠習慣を見直す
良い睡眠習慣を身につけることが、質の高い睡眠に繋がります。
次のような方法を試してみましょう。
-毎日同じ時間に寝る:就寝時間と起床時間を一定に保つことで、体内時計が整い、眠りやすくなります。
-リラックスする時間を作る:寝る前にリラックスする時間を設け、心と体を落ち着けることで、スムーズに眠りに入ることができます。
深呼吸や読書、瞑想などが効果的とも言われています。
2.寝る前の電子機器を避ける
寝る前のスマートフォンやパソコン、テレビの使用は、睡眠に悪影響を与えることがあります。
ブルーライトは、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を妨げ、眠りにくくなる原因となると考えられています。
そのため、寝る1時間前には、電子機器の使用を控えることをおすすめします。
3. 寝室の環境を整える
寝室は睡眠の質に大きく影響します。次のような環境づくりを意識しましょう。
-静かな環境:寝室が静かであることは、深い眠りを得るために重要です。
-適切な温度と湿度:快適な睡眠のためには、寝室の温度を適切に保つことが大切です。
一般的には、寝室の温度は16~18度が理想的とされています。
-暗い環境:寝室はできるだけ暗くして、体内時計をリセットしましょう。
-寝具を見直す:枕やマットレスが合っていないと、寝ている間に不快感を感じることがあります。
4. カフェインとアルコールを控える
カフェインやアルコールは、眠りに影響を与えることがあります。
特に、アルコールは、一見リラックス効果があるように感じますが、実際には睡眠の質を低下させることが多いため、就寝前の摂取は避けましょう。
5. 寝る前の食事に注意
食事が遅すぎると消化に時間がかかり、睡眠の質が悪くなることがあります。寝る3時間前には食事を終わらせるようにしましょう。
6. 就寝前に入浴
就寝前に入浴をすることで体が温まり、副交感神経が優位になることでリラックス効果があります。
入浴後40分程度で体温が落ち始めますので、その頃に就寝すると寝入りも良くなります。
まとめ
睡眠の質を高めるためには、ライフスタイルの見直しが必要です。毎日の睡眠習慣を改善し、寝室の環境を整えることで、より良い眠りを手に入れることができます。
カフェインやアルコールの摂取を控え、睡眠前にリラックスできる時間を作ることで、質の高い睡眠を実現しましょう。
毎晩十分な睡眠を取ることを意識し、健康的な生活習慣を維持しましょう。
関連する記事:
人が健康を保つためにはどのくらいの睡眠が必要か?
睡眠不足や不眠症状が痛みや不安レベルを引き上げる?
睡眠不足と体重増加や肥満との関係
お問い合わせはこちらから
受付時間 am9:00-pm5:00/土・日・祝日除く