腸内細菌叢のための食事が免疫状態を調節する?

2024年05月17日

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毎日の食事は、腸内細菌叢を調節し、免疫系に影響を与える可能性があります。

特に食物繊維や発酵食品は腸内細菌叢を助け、ヒトのマイクロバイオームと免疫系に大きなかかわりを持っていることでも知られています。

腸内細菌叢のための食事と栄養について見なおしてみましょう。

食物繊維、発酵食品と腸内細菌叢

腸内細菌叢は、大腸に生息する細菌やウイルス、真菌、その他沢山の微生物で構成されています。

食べ物の選択、住んでいる場所、大気や土壌の状態、その他多くの要因が腸内細菌叢の構成に影響を与えると言われています。

腸は、腸と脳の軸の経路を介して脳と通信します。

腸内細菌叢の変化は、うつ病や不安神経症などの気分障害やメンタルヘルスと関連していることがわかっています。

研究により、加工食品を控えた健康的な食事が健康な腸内細菌叢の鍵であることがわかっています。

中でも、食物繊維と発酵食品が特に重要な役割を果たすことも判明しているようです。

食物繊維について

食物繊維には、不溶性と水溶性の2種類があります。

不溶性は、満腹感を与え、定期的な排便を促し、水溶性はコレステロールと血糖値を下げるのに役立つというように、それぞれ役割があります。

ただし最近の研究では、食物繊維の種類ではなく、食事に含まれる食物繊維の総量に着目する必要があることが示唆されているようです。

食物繊維の多い食事は、体重をコントロールし、LDL(悪玉)コレステロール値を下げるのに役立ちます。

研究によると、食物繊維を十分に食べると、心臓病、2型糖尿病、および一部の癌のリスクも低下することがわかっています。

食物繊維を含む食品を食事に取り入れる際には、その効果を実感するためにも水をたくさん飲むことをお勧めします。

食物繊維が豊富な食品には、果物、野菜、豆類、ナッツ類、種子類、全粒穀物などがあります。

食物繊維が豊富な食品を十分に食べるのが難しい場合は市販の食物繊維サプリメントを使用する場合もあるかもしれません。

しかし、食物繊維は主に食事からとった方が良いことは言うまでもありません。

発酵食品について

発酵食品には、プレバイオティクス(マイクロバイオームに健康的な変化をもたらす成分)と、プロバイオティクスと(有益な生きた微生物)の両方が含まれています。

プレバイオティクスとプロバイオティクスはどちらも、健康な腸内細菌叢の維持に役立ちます。

また、発酵食品の摂取は宿主の炎症を減少させることもわかっています。

発酵食品の多くは、天然の微生物が食品中の糖分やデンプンを食べて乳酸を生成する乳酸発酵を受けます。

これによって、単糖を除去し、乳酸菌やビフィズス菌など、さまざまな種類の善玉菌を作り出します。

発酵食品に含まれる微生物の正確な量と菌株の種類などは、それぞれ異なります。

発酵食品には、プロバイオティクスだけでなく、酵素ビタミンB群オメガ3脂肪酸などの貴重な栄養素が含まれている可能性がありとても大切です。

発酵食品には、ヨーグルト、味噌、醤油、キムチ、ザワークラウト、ピクルスなどがあります。

食物繊維と同様に、プロバイオティクスも市販のサプリメントとして販売されていますが、やはりプロバイオティクスも発酵食品から摂取するのが理想と言えそうです。

まとめ

毎日の食事は、腸内細菌叢に影響を与え、それによって私たちの健康は良くも悪くもなる可能性があります。

特に食物繊維と発酵食品の摂取に気を配ることにより、腸内細菌叢が育ち、それによって健康と気分の向上に貢献すつことがわかっています。

味覚や満足感、全体的な栄養補給のために食事をすることももちろん大切ですが、腸内細菌を育てるつもりで食事をとることも、一つの視点として留意することが健康にもつながっていくことになりそうです。

一日の食事を通して、食物繊維と水分、そして発酵食品をどのくらい摂取したか記録してみるのも良いかもしれませんね。

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引用文献:

Gut-microbiota-targeted diets modulate human immune statu
How — and why — to fit more fiber and fermented food into your meals

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