過敏性腸症候群(IBS)の発症を軽減するための行動とは

2024年03月11日

IBS

日常生活に影響を及ぼす過敏性腸症候群(IBS)の発症リスクとはどのようなものでしょうか?

過敏性腸症候群は、下痢や便秘などお腹の不調を繰り返す慢性疾患です。

いくつかの健康的な生活習慣を取り入れると、過敏性腸症候群(IBS)の発症リスクや、すでに過敏性腸症候群を患っている人の症状をも軽減する可能性があるようです。

過敏性腸症候群(IBS)の発症を軽減するための行動について探ります。

過敏性腸症候群は

過敏性腸症候群(IBS)は、大腸の正常な機能を妨げる慢性疾患です。

症状としては、腹痛、腹部けいれん、膨満感、便秘、下痢などがあります。

IBSの症状により、例えば頻繁にトイレに行く必要があるなど日常生活に影響を及ぼす可能性もあります。

5つの健康的な行動

イギリスのある研究では、IBS発症のリスクを軽減するため、次の5つの健康的な生活習慣が注目されたようです。

-禁煙
-活発な活動
-毎晩7~9時間の睡眠をとる
-質の高いバランスの取れた食事を摂る
-控えめなアルコール摂取

当然のことのようですが、やはり不規則な生活習慣を送っている人ほど、IBSの発症リスクが高いようです。

禁煙、運動、睡眠、食事、控えめな飲酒の5つの健康的な生活習慣のうち、1つを実践するとリスクが21% 減少し、2つではリスクが36%減少し、3~5つではリスクが42%減少したことが報告されています。

中でも最も重要な3つの健康的な行動は、禁煙、運動、十分な睡眠のようです。

IBSとストレス管理

一方、いくつかの研究では、ストレスが過敏性腸症候群の発症に大きな役割を果たしていると報告されています。

新しい研究では、IBSのリスクを下げることができる行動の1つとしてストレス管理も大切と考えられているようです。

ストレスをためないための次のような行動がおすすめです。

-瞑想
-散歩
-ヨガ
-太極拳
-屋外で太陽の光と新鮮な空気の下での運動
-友人や家族とより多くの時間を過ごすこと

慢性的なストレスは、腸と脳の軸を介してIBSの症状を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があるようです。

そのため、ストレスを軽減することを目的とした生活習慣の改善は役に立つのかもしれません。

一部の研究では、過敏性腸症候群と不均衡な腸内微生物叢との関連性も示唆されています。

慢性的なストレスに加えて、次のような生活習慣は腸内微生物叢を破壊する可能性があるため、注意が必要です。

-超加工食品の多い西洋式の食事
-過剰な砂糖とアルコール
-睡眠の質の低下
-運動不足
-特定の薬(処方薬と市販薬)の繰り返しの使用

腸内微生物叢のバランスを整える意味では、必要に応じてプロバイオティクスを摂取することも有効な場合もあるようです。

また、下痢が続くような場合には、上記のような可能性に加えて、食べ物や食事でのアレルギー反応を示していることも考えられます。

その場合には、その原因となる食べ物や食事を一時的に制限してみることで、解決されることが考えられます。

下痢の辛い症状が続く場合は、専門家にご相談することがおすすめです。

栄養素では、サッカロマイセス・ブラウディは天然の下痢止めのようなイメージとしてヨーロッパでは昔から使用されています。

IBSがある場合は健康的なライフスタイルを選択

過敏性腸症候群(IBS)の症状を軽減するための生活習慣の見直しは、薬よりも効果的であるとさえ考えられているようです。

とはいえ、IBSに対する万能の対策はなく、ライフスタイルの変更と薬物療法を組み合わせることで、一部の人々に大幅な症状の軽減が得られる場合があります。

FODMAP、カフェイン、アルコール、辛い食べ物などの特定の食品などを回避することで、膨満感、下痢、便秘、ガス、痛みなどの症状を軽減できることも知られてきているようです。

過敏性腸症候群の引き金や症状は人によって異なり、症状も複雑であることから、管理が難しいことがわかっています。

しかし、ライフスタイルが重要な役割を果たしていそうなことはわかっています。

特に、食事は睡眠、ストレス、その他の要因だけでなく、腸内細菌叢にも直接影響を与えると指摘されています。

IBSを未然に防ぐ、もしくは発症していてもその状態を軽減するためにも、常に健康的な生活習慣を選択するように心がけてみてはいかがでしょうか。

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引用文献:

Healthy lifestyle choices such as exercise and sleep can lower IBS risk
過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome:IBS)と補完療法について知っておくべき7つのこと

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