過剰な満腹感やガスの原因となりうる原因と酵素

2022年03月18日

飲み物の健康と栄養素

お腹にガスが溜まって膨らんでいる状態を鼓腸といいます。

鼓腸は、胃のゴロゴロ、ゲップ、膨満感などを引き起こし、お腹のガスを追い出そうとして、おならの回数が増えます。

身体の状態としては、辛く苦しい状態と言えます。

このような過剰なガスの状態は、どのようなことが原因となり得るのでしょうか。

1.消化不良

腸のガス溜まりや膨満感のもっとも一般的な原因は、消化不良です。

炭水化物やタンパク質が胃や小腸で完全に消化されない場合、それらは腸に入り、細菌によって発酵されます。

鼓腸を作り出すことが多い食品には、牛乳や乳製品が含まれます。

また、体調や臓器の一部の機能が万全ではない場合に、次のような食物も鼓腸との関連が強いことも報告されています。

-豆類(豆、大豆、レンズ豆、エンドウ豆)

-野菜(キャベツ、ブリュッセルスプラウト、ブロッコリー、カリフラワー、アスパラガス、タマネギ、カブなど)

-果物(特にリンゴ、梨、桃など)

-全粒穀物(小麦、ライ麦、大麦など)

このような症状には、消化酵素が役立つ場合があることが報告されています。

唾液や膵液中に存在する酵素であるアミラーゼは、炭水化物を糖分に分解し、体内で吸収しやすくします。

2.牛乳不耐性

牛乳やその他の乳製品には、ラクトースという二糖類が含まれています。

ラクトースは、通常、ラクターゼと呼ばれる酵素によって小腸で分解されます。

ラクトースの2つの成分であるグルコースとガラクトースは、このようにして吸収され、体の残りの部分がエネルギーとして使用されます。

通常は、乳幼児などの小さな子供ではラクターゼ(酵素)の活動が活発です。

ですが、成人期になるとが、その活動は低下してしまいます。

ラクトースが完全に消化されないと、腸で発酵されることとなり、過度の鼓腸や膨張感、またその他の症状が生じます。

最近の研究では、過敏性腸症候群(IBS)と診断された人の半数以上、が実際に乳糖不耐症をも患っていることが判明しました。

乳糖不耐症かどうかは、乳糖を摂取した後の腹部症状(痛み、膨満感、ガスおよび/または下痢)によって決定されます。

ラクターゼ(β-ガラクトシダーゼ)やラクターゼは、牛乳中に存在するラクトースを消化します。

ラクターゼは、特に乳糖不耐症の人々のためにしばしば有用とされています。

3.非セリアックグルテン感受性

グルテンは、セリアック病、小麦アレルギー、そして非セリアックグルテン感受性を持つ人々に問題を引き起こします。

特にそれらが症状の原因となっている場合には、留意が必要となります。

とりわけ、セリアック病を患う人などでは、少量でも腸組織に損傷を与える可能性があります。

そのため、グルテンを完全に避けるいわゆるグルテンフリーの食べ物や食事を一定期間継続する必要があると報告されています。

非セリアックグルテン感受性は、小麦などの穀物の不完全な消化がある場合に発生します。

このような場合に役立つのが酵素です。

酵素は、健康な成人の非セリアックグルテン感受性の症状を改善するとの報告があります。

非セリアックグルテン感受性に効果のあるとされている酵素は、アスペルギロペプシンです。

まとめ

それぞれの酵素の特徴がお分かりいただけたのではないでしょうか。

最後に、腸内微生物群もまた、鼓腸にとってとても重要な要素です。

プロバイオティクスの補充は、食物不耐性を改善することが示唆されています。

さらに、プロバイオティクスと消化酵素の組み合わせは、一時的に鼓腸が悪化する場合がありますが、基本的には健康である人々のために役立つことがあります。

消化の最初の1時間の間に利用できるように、食事の開始時に消化酵素を取ることが重要とされています。ぜひ参考になさってみてください。

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引用文献:
Got Gas? Digestive Enzymes May Help

2022年9月1日更新

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