高脂血症や心血管系疾患予防にはサツマイモ!?

2021年10月29日

健康野菜食品と栄養素

スーパーフードと呼ばれる健康に良い食品はいくつもありますが、手に入りにくかったり高価なものも多いようです。

そんな中、手軽に手に入るサツマイモの健康効果をご存じでしょうか。

ダイエットに最適な食材としても注目されているサツマイモですが、実は高脂血症や心血管などと深い関係があるようです。

高脂血症は現代病の一つでもあり、高脂血症を軽減するための様々な方法や心血管疾患のリスク回避は、健康志向の方だけでなく医療の現場でも注目を集めています。

サツマイモと高脂血症などとのかかわりについて調べてみました。

・サツマイモの栄養

アフリカの文献の記録によると、サツマイモは中南米、琉球島、アフリカ、カリブ海、マオリ族、ハワイ、パプアニューギニア人などの多くの先住民の主食となっています。

少し前までは、沖縄でもサツマイモを主食としていた方も多かったようです。

沖縄の伝統的な食品や食事は健康的に長寿人生を全うできることで世界的に研究者の中では良く知られてきました。

特に葉の部分に栄養が豊富で、サツマイモの葉のタンパク質の含有量は4.0%~27.0%もあるそうです。

また、サツマイモは、β-カロテンやアントシアニンの栄養素が大変豊富です。

β-カロテンとは、主に緑黄色野菜などに多く含まれるカロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。

体内でビタミンAに変換され、残りは蓄積され、必要に応じてビタミンAに変換されます。

ビタミンAは、肌・爪・髪や目の網膜、口や鼻などの粘膜などと密接に働く栄養素として知られています。

アントシアニンはポリフェノールの一種で、野菜や果物の赤・青・紫色の色素を構成する成分です。

ポリフェノールには強い抗酸化作用があるため、生活習慣にかかわる病気をはじめ様々な病気の予防に効果的であると言われています。

サツマイモ中のアントシアニンとβ-カロテンは大変高濃度なため、食品に無添加で着色可能という面でも注目されています。

・サツマイモの葉の健康作用

前述のとおり、サツマイモは特に葉の部分に栄養が豊富です。

サツマイモの葉には、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質、食物繊維、必須脂肪酸が豊富に含まれています。

この栄養分には、次のような健康効果の役割が報告されています。

-免疫機能の改善
-酸化ストレスやフリーラジカル損傷の低減
-心血管疾患リスクの低減
-がん細胞の増殖抑制
など。

現在、サツマイモの葉は主に太平洋の島々とアジアとアフリカの国々で消費されています。

日本では現在のところ、サツマイモの葉を食べる習慣はほとんど見られません。

ですが、このようにサツマイモの葉には、健康を促進し病気を予防する特性があるため、サツマイモの葉の消費を積極的に行うことにも注目が集まりつつあります。

・サツマイモと高脂血症

シリアでの研究によると、高コレステロール食を与えたハムスターにおけるサツマイモリーフパウダーの効果の調査が行われたそうです。

その結果、サツマイモの葉の粉末の摂取は、血中脂質を有意に減少させ、総コレステロールの低下率が軒並み減少したそうです。

また、血栓形成に時間がかかることがわかりました。

この実験結果からも、サツマイモの葉の摂取により、血漿総コレステロール、LDL、および酸化ストレスを減らすことができることがわかりました。

今後は、高脂血症や心血管疾患予防のための方法の一つとして、サツマイモの葉の摂取がお勧めされることもあるかもしれません。

まとめ

日本でも簡単に手に入るサツマイモですが、その栄養成分は非常に豊富で、特にβ-カロテンアントシアニンが豊富に含まれ抗酸化作用に期待できます。

また、サツマイモの葉の部分にはさらに栄養が豊富に含まれています。

これにより、免疫機能の改善や抗酸化、心血管リスクやガン細胞の抑制など多くの健康効果に期待が集まっています。

特に高脂血症との関りは大きいものとなっています。

気軽に手に入るサツマイモに、これほど多くの利点があると知ると食べるのがますます楽しみになりますね。

葉も一緒についているサツマイモが手に入ったら、ぜひ葉の部分も食べてみたいと思います。

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引用文献:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17425943/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20883418/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34440546/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24921903/

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