PM2.5などの大気汚染物質が肺がんの原因となる?

2021年11月01日

環境と健康

言うまでもなく呼吸とは、生命維持にかかわる大切な行為です。
深く意識的な呼吸をすることによって、全身のバランスを整え、心を落ち着かせることができると言われています。
特に自然の中で深呼吸することは全身の健康促進につながるとも言われています。
しかし、呼吸が逆に健康に悪影響を与えるかもしれないとしたらどうでしょうか?
大気汚による健康への影響の中でも、特に肺がんの原因との関連、生活習慣で対応できることなどについて調べてみました。

・大気汚染物質は健康に影響を与える?

空気中に見られる粒子状物質はそのサイズによっていくつかの種類に分かれることで知られています。
たとえば、2.5マイクロメートル(PM2.5と呼ばれる)と、10マイクロメートル(PM10と呼ばれる)があるとします。
どちらも私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性がありますが、より有害であるのはPM2.5であることがわかっています。
その理由としては、PM2.5の方がPM10と比較した場合において、肺より深くまで吸入することができるためです。

PM2.5に関連する屋外大気汚染により、毎年世界中で推定330万人の早期死亡が発生していることが報告されています。
この中には、住宅用エネルギー使用量、交通・発電、農業からの汚染排出量が含まれているためです。
また、気温の上昇などの気候の変化が事態を悪化させており、1994年から2012年の間に米国だけで年間約290人の大気汚染関連死者が出ているとの報告が存在しています。
慢性呼吸器疾患、心臓病、肺癌、急性呼吸器感染症、慢性気管支炎、脳卒中、喘息発作などにつながる可能性が考えられています。

さらに、超微細PM0.1粒子と言って、100ナノメートルサイズの範囲(PM0.1)も存在します。
このPM0.1粒子は、呼吸器系から血流に流れ込み、そこから凝固および神経系機能に影響を与える可能性があります。

・肺がんとの関連

台湾において、PM2.5による大気汚染における大気汚染と肺がんの関係について調査が行われました。
その結果、次のようなことがわかりました。

1995年から2015年にかけて、肺がんの一番の原因であるとされる喫煙をする人の割合が、男性成人の場合は減少し、女性の喫煙率は低いままでした。
これに対して、男性と女性の肺がんの発生率は、それぞれ大幅に増加しました。
このことから、PM2.5による大気汚染が肺がんの発生率と患者の生存に影響を与える可能性があることがわかりました。

・PM2.5などの大気汚染物質の暴露から少しでも身を守る方法

大気汚染から身を守る方法は、とにかく大気汚染を浴びないようにすることが第一と言えるのではないでしょうか?
まずは、気象庁のホームページなどを参照して、その日のPM2.5の情報を確認することをおすすめする専門家もいるようです。

そして、今は新型コロナウイルスの影響でマスクでの生活が当たり前ですが、大気汚染がひどい時にはマスクを欠かさないこともお勧めの1つと言えそうです。
また、緑茶ポリフェノール、スルフォラファン、乳シスル、ザクロなどの解毒酵素がデトックスの役に立つことがあります。
そうした食品類を体内に取り入れることや、運動やお風呂にサウナなどで汗をかくこともデトックスとしては有効かもしれません。

まとめ

世の中が便利になるにつれ、大気汚染の問題も深刻になってきています。
PM2.5などの大気汚染物質は、非喫煙者であっても肺がんの原因となる場合があります。
出来るだけ大気汚染物質を浴びないようにし、浴びてしまったら速やかに排出をこころみることもお勧めの方法といえるかもしれません。

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https://www.allergyresearchgroup.com/blog/air-pollution-how-harmful-is-it/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30664991/
https://tenki.jp/pm25/

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