ゲルマニウム元素と発見

2015年02月09日

有機ゲルマニウム

 

ゲルマニウムの発見

元素のゲルマニウムの名前の由来は1886年にウィンクラーという研究者が発見した際にドイツの国籍から名付けたとされる説が有力のようです。

 

ゲルマニウムの発見は硫化銀を主成分とする鉱物でアージロジット鉱といわれる化学的な分析を行っている時に、全分析の各成分の合計が100%に満たないことを疑問に思い突き止めたところ、その原因は銀イオンを沈殿させるため、酸性溶液中で塩素イオンと共に加熱する際に気化し去るとわかり、他の分析方法をおこなったところゲルマニウムを発見したとされています。

 

ゲルマニウムの半導体

1948年にブラックタイン博士とショックレー博士を中心とする研究グループがベル研究所において、ゲルマニウムの半導体の性質を利用して真空管に代わる増幅用のトランジスターと整流作用をそなえるダイオードが発明されたことによって世界的にゲルマニウムの半導体の研究が一気に加速したとされています。

日本でも工学博士である浅井一彦先生によって30年以上にわたり研究されましたが、半導体とは違う研究に彼を向かわせることになったのでした。

 

 

ドイツと浅井博士

東京大学工学部出身の浅井博士による研究が新たな志を生み、追求を進めていった理由の1つに彼の15年にも及ぶドイツでの生活抜きには語ることができません。

 

同博士が重んじた言葉が彼の研究資料にドイツで学んだ教訓を下記のように記載しています。

 

「自然の断片的認識は認識ではない。

 

自己の全精神を傾け、あますことなく自然を抱擁せよ。

 

自然の中に満ちあふれる法則が、自分の心の中に脈々としてくるとき、はじめてその法則をあらゆる特殊対象の中に発見しうる。」

 

浅井博士は石炭の研究をしている際に小さな光を見いだし、生涯を通じてゲルマニウムから有機ゲルマニウムへの研究を続けることになったのでした。

 

 

石炭とゲルマニウム

ゲルマニウムと切っても切れない関係にある石炭は、想像を超える奥深い物質であることが観えてきます。

 

石炭は太古の植物が大地の沈下によって海水にひたされることで、空気から遮断された形で変化したものといえます。

 

浅井博士は研究の中で石炭でビリットと呼ばれるの植物の木質部分に特に多くのゲルマニウムを含有すること、またシダ類には少なく、杉類に属するセコイヤ類に多く含まれることを発見したのでした。

 

ゲルマニウムは彼の好奇心を突き動かし、日本国内において40種類近くの竹を集めては笹の部分を調査し、ゲルマニウムの含有量を調べるうちに特定の笹には高濃度のゲルマニウムが含有されていることがわかったことで、他の植物や漢方、食物にいたるまでゲルマニウムとの関連性や、その働きを後に研究することになるのでした。

 

 

ゲルマニウムについての情報

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