ビフィズス菌プロバイオティクスと便秘

2015年04月22日

説明

 

腸が免疫力を左右する70%を占め、健康の尺度を大きく左右することで知られる中で便秘は胃腸にとって最も厄介な存在として知られています。

 

ビフィズス菌プロバイオティクスと便秘の研究報告:

NIH(The National Institutes of Health)というアメリカの国家健康機構が発表した最近の研究報告の中に、便秘とその関連症状にビフィズス菌プロバイオティクスのサプリメントをもちいた報告が発表されています。

 

もちろんサプリメントというのはあくまでも食事で補いきれない栄養素を補助的に補うための補助食品でしかありませんが、アメリカ国内だけで約4200万人も存在しているといわれる便秘の症状を診断される人びとが与える経済的あるいは医療的な負担やさまざまな影響は国としても計り知れず、便秘が胃腸にとって最も一般的であり、腸の健康や免疫を大きく左右することからも多くの人が知るべきと判断しているようです。

 

研究者らは30人の便秘と診断されたグループにビフィズス菌プロバイオティクスを多く含むサプリメントを摂取してもらい、他方のグループには偽粒であるプラセボ粒を摂取してもらう調査を行いました。

 

ビフィズス菌プロバイオティクスのサプリメントにはビフィズス菌ブレーベ、ロンガム、インファンティスとラクトバチルス菌アシドフィルスプランタムカセイ、ブルガリカスとコッカスサーモフィルスを含む粒を1日2回、2週間にわたり毎日摂取してもらい、調査前後の便を採取して調べて評価しました。

 

2週間後には両グループで比較した場合に、ビフィズス菌プロバイオティクスのグループでは他方のグループと比較して腸内の嫌気菌が著しく減っていることが判明したことがわかりました。

 

また臓器の動きもプロバイオティクス開始後から週毎に活発に改善がなされ、結果は下記のように報告されています。

・70%の被験者において、臓器活発化で改善が観られた

・60%の被験者において、便の定期化で改善が観られた

・47%の被験者において、腹部の膨張で改善が観られた

 

プロバイオティクスをもちいた調査で症状改善がみられた被験者の44%はプロバイオティクスの摂取停止後1ヶ月以内に便秘の再発がみられたことも同時に伝えられており、研究者ら曰く、短期の調査で便秘の臨床症状の改善がなされたことと、腸内フローラと便秘以外の関連や他の効果については、更に進んだ調査が必要とまとめられています。

 

 

食事で補う乳酸菌:

幸いにも和食には多くの伝統的な乳酸菌を含む食品が多く存在しています。

植物性の乳酸菌の多くは漬け物や納豆、味噌、醤油、発酵食品に含まれています。

動物性で言うと乳製品のヨーグルトやチーズに含まれています。乳製品については食生活の変化で、幅広い年齢層においてアレルギー反応が出ることが増えていることが報告されていますので、アレルギー反応が心配な人には、伝統食である和食の植物性発酵食品がおすすめです。

 

Kim S, et al. J Neurogastroenterol Motil. 2015;21:111-20

www.dr.meletis.com 2015/2/27 Cospitation: Probiotics to the Rescue.

 

 

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