超加工食品には喫煙と同じくらい依存性がある?

2023年10月25日

加工食品と健康予防

超加工食品には、喫煙と同じくらいの中毒性がある可能性があると報告されています。

超加工食品には、脳に変化を引き起こす可能性のある炭水化物と脂肪が多く含まれており、それが中毒性を引き起こす可能性があるそうです。

超加工食品とは

超加工食品とは、ブラジルの研究者によって提唱した概念で、複数の食品を配合して製造された、加工の程度が非常に高い食品を指します。

一般に家庭のキッチンでは入手できない成分を含む工業的に生産された食品がそれに当たり、ハム、ソーセージ、清涼飲料水、即席麺、アイスクリーム、スナック菓子などが典型的とされています。

超加工食品は脂質やナトリウムを多く含む一方で、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラル類などの栄養成分の含有量が少ないのも特徴です。

超加工食品依存症

すべての超加工食品に依存症の可能性があるわけではないようですが、一部の食品には強い依存性があることがわかっています。

たとえば、甘いものや塩辛いスナック、精製された炭水化物や脂肪が添加された食品などがそれに当たるようです。

これらは、過剰摂取、消費のコントロールができなくなる、激しい渇望、悪影響にもかかわらず使用し続けるなど、依存症の行動指標として「最も強く関与している」食品として特定されています。

さらに、精製された炭水化物や脂肪は、ニコチンやアルコールなどの依存性物質で見られるのと同レベルのドーパミンを引き起こしたと報告されています。

イエール大学の研究によると、超加工食品中毒は成人の14%、子供の12%に発生すると報告されています。
(ちなみに成人における依存度は、アルコールで14%、タバコで18%であるそうです。)

このような食物依存症は、神経機能障害、衝動性、感情調節障害などの依存症の中核メカニズムとの関連だけでなく、身体的、精神的健康状態の悪化や生活の質の低下とも関連しているとの報告もあります。

超加工食品の中毒性

超加工食品の中でも、精製された炭水化物と脂肪の組み合わせは、脳の報酬系に相当な効果をもたらすようです。

脳への影響がより早く現れる方法で摂取される場合は特に依存性が高いといいます。

ニコチンを急速に脳に届ける紙巻きタバコの方が、ニコチンパッチよりも依存性が高いのはこのためだと報告されています。

研究によると、添加物が超加工食品の中毒性により関連している可能性があり、甘味や風味を高める香料添加物もそのうちの一つと考えられます。

これらが含まれた超加工食品は、より依存性が高いと思って間違いなさそうです。

超加工食品の健康への影響

超加工食品は、スーパーやコンビニなどでも手頃で入手しやすく、カロリーが高いことが多く、現代の食料供給においては精製炭水化物と脂肪の主な供給源と言っても過言ではありません。

超加工食品は、肥満や肥満合併症の発症に及ぼす影響を心配されていましたが、それだけでなく食物依存症のリスクを高めている可能性についても心配されています。

超加工食品の依存性をニコチンやアルコールと比較することが適切かどうかわかりませんが、それは現実からそうは遠くないと見られています。

ニコチンやアルコールは依存性化学物質ですが、超加工食品に含まれる高精製炭水化物と脂肪分は、私たちの体にとってニコチンなどと同様に依存性化学物質として作用します。

超加工食品には栄養価が少ないため、中毒による頻繁な体調不良や、病気につながる可能性から目を背けることはできません。

超健康食品の摂取をできるだけ抑えるために、私たち現代人は、より栄養価の高い、自然な食品を積極的に摂取する必要があると痛感しています。

たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、基本的な栄養成分を自然な食品から取り入れて、依存症になりにくい食習慣と生活習慣を目指すことは依存から離れる近道と言えそうです。

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引用文献:

Ultra-processed foods may be as addictive as smoking, study says
健康への影響が話題の「超加工食品」、日本人の摂取量が明らかに

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