乾癬(かんせん)とカンジダと食べ物や食事の関係とおすすめの栄養素

2022年10月27日

乳製品と食事や食べ物

健康な人であっても、誰もが体内にカンジダ菌を持っています。

このカンジダ菌が何らかの原因で過多の状態になることによって、カンジダ症と呼ばれる真菌感染症を引き起こす原因になることが知られています。

最近の研究では、このカンジダと、皮膚炎の一種である乾癬(かんせん)との関連に注目が集まっているようです。

カンジダと乾癬にはどのような関連があるのか、またこれらの病気に対する食事の影響や、治療方法について検討します。

乾癬とカンジダは

乾癬は、健康な皮膚細胞を過剰な免疫システムが攻撃する自己免疫疾患の一種です。

免疫システムが、新しい皮膚細胞の生成を加速することにより、乾癬の症状を引き起こすとされています。

乾癬の症状で一般的に挙げられているのは、皮膚の表面が赤くなり、うろこ状の斑点を引き起こす症状です。

症状としては強いかゆみを伴うことも多く、皮膚がうろこ状になるため見た目も気になることも多いようです。

一方カンジダは、カンジダ症と呼ばれる真菌感染症を引き起こす可能性がある酵母の一種です。

カンジダ菌は、誰の体内にも存在する常在菌の一種ですが、腸内細菌のバランスが崩れるなど何らかの原因がきっかけで過多の状態となると、口内、膣内などに強いかゆみや痛みやどの症状を引き起こすとされています。

乾癬とカンジダ症の関係

乾癬とカンジダ症の間にはどのような関係があるのでしょうか?

2018年のメタ分析では、乾癬のある人は、乾癬のない人よりも体内にカンジダが多いことが報告されています。

それによると、皮膚の問題に対する人の自己免疫反応は、カンジダ症に反応するときと同様のメカニズムによることが指摘されています。

また、人の体がカンジダ感染症と戦うときには、乾癬をの原因となる自己免疫反応を同様に引き起こす可能性があるということも報告されています。

また、乾癬の薬によっては、免疫系を阻害するため、今度はカンジダ症などの真菌感染症にかかりやすくなる可能性もあります。

別の研究でも同様の関係が見つかっているようです。

その研究では、カンジダが乾癬を悪化させる可能性があり、乾癬の特定の薬がカンジダ症を発症する可能性を高める可能性があることに特に注目しています。

乾癬とカンジダ症の関連性については、引き続き研究が進められています。

乾癬やカンジダ症と食事

人の食事と乾癬またはカンジダ症との関係は明確にはされておらず、現在のところ、これらの症状を確実に改善する特定の食事療法は報告されていません。

ですが、研究によると、栄養価の高い食事をして健康的な体重を維持することで、健康状態が改善されることが示されています。

たとえば、腸内細菌のバランスを整えることによってカンジダ菌過多の状態を落ち着かせることができるとの報告があります。

ラクトバチルスビフィドバクテリウムなどのプロバイオティクスや、サッカロマイセス・ブラウディー(酵母菌)などの、人の体に有益な菌株は、カンジダ菌過多を抑制したり、阻害する可能性があることがさまざまな報告によって示されています。

それ以外にも、以下の食品や栄養素がカンジダ菌過多を防いでくれる可能性があります。

-オレガノオイル
-ココナッツオイルに含まれるカプリル酸
-初乳に含まれるラクトフェリン
-ブラッククルミ
-ビオチン
-オメガ3脂肪酸

乾癬は腸の疾患とも言われることもあるため、上記の食品で腸内環境を整えることは、カンジダ菌過多の症状だけではなく乾癬の改善にも期待できるかもしれません。

ただし、食べ物への体の反応は人それぞれ異なります。

特定の食べ物や飲み物が乾癬やカンジダ症を悪化させている可能性が考えられる場合は、食事日記を付け、1つずつ食事で食べた食べ物以外の食べ物も制限したり削ってみるなどして、違いを確認する方法をとると良いかもしれません。

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引用文献:
Is there a link between psoriasis and Candida?
Candida Overgrowth – Herbal Medicine to the Rescue!

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