冬の肌の乾燥におけるかゆみのメカニズムと管理

2021年12月22日

健康

アトピー性皮膚炎などの特別な疾患がない方でも、冬は肌の乾燥が気になる季節です。

これからの季節は、指先や足のかかとの皮膚が割れたり、乾燥して痛むことなどがあるかと思います。

また、顔や背中をはじめ全身のかゆみなどの不快な症状を感じられる方も多いのではないでしょうか。

このように不快な乾燥からくるかゆみのメカニズムや栄養素などの対処法を調べてみました。

・皮膚バリア機能と環境湿度と温度の関係

報告によると、気候条件が皮膚の乾燥やかゆみに悪影響を及ぼすことは明らかな事実のようです。

特に、ヨーロッパや北米の北部などの北の方面に住む人々は、冬の間に厳しい天候にさらされ、乾燥やかゆみによって肌荒れするなど、元々の皮膚の状態から悪化してしまう可能性があります。

この現象には、絶対湿度、相対湿度、露点などの気象用語が関連してくるといわれています。

皮膚バリアや皮膚炎などには、低湿度、低温、季節の変わり目などは悪影響となります。

特に、低湿度と低温は、皮膚バリア機能の低下につながり、肌はストレスにさらされ炎症を引き起こす場合があります。

・冬の肌の炎症のメカニズム

低湿度と低温にさらされた肌は、サイトカイン(炎症の重要な調節因子で、細胞から分泌されるタンパク質の総称)やコルチゾール(炭水化物、脂肪、およびタンパク代謝を制御し、生体にとって必須のホルモン)の影響で炎症を起こします。

サイトカインやコルチゾールは、皮膚の表皮に存在する主要な細胞であるケラチノサイトによって放出されます。

これにより、免疫機能や炎症などに関係する肥満細胞(マスト細胞)の数が増加するため、皮膚は刺激物やアレルゲンに対しても反応性が高まります。

このように、寒さと乾燥した天候は肌荒れやかゆみへのリスクの増加につながることが示されています。

・肌の乾燥を防ぎ炎症を遠ざける栄養素

肌の乾燥を防ぎ炎症を遠ざけるためには、まずはクリームなどでの保湿が考えられると思います。

ですが近年は、肌を炎症から遠ざけるために摂取したい栄養素にも関心が高まっています。

これからの季節に肌の乾燥や炎症を遠ざけ、肌の水分を保つ助けとなる成分をご紹介します。

-コラーゲン

コラーゲンは、人間の皮膚、髪、骨などすべての健康のために重要なタンパク質の一種です。

私たちの肌の75~80%は、コラーゲンで作られていると言われています。

-ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は自然な保湿剤とも言われ、皮膚をはじめとした組織に水分を引き込み、水分補給を保ことでよく知られています。

ヒアルロン酸を摂取することにより、皮膚の弾力性を向上させ、皮膚の水分補給を高めることが示されています。

-ピクノジェノール

ピクノジェノールは、フランス海洋松の樹皮エキスから抽出した強力なフラボノイドです。

研究によると、ピクノジェノールはヒアルロン酸の合成に大きく関与し、皮膚の水分補給と弾力性を大幅に改善しました。

ピクノジェノールは、特に更年期の女性のアンチエイジングとしても人気が高まっています。

-プロテオグリカン

プロテオグリカンは、水を吸収し、組織の圧縮を防止し、肌のしわなどを防ぐことで知られています。

プロテオグリカンはさらに、炎症および成長因子結合に直接影響を及ぼすなど、創傷治癒における他の役割を有することもあるこどがわかっています。

・まとめ

冬の肌は、低湿度と低温にさらされることで敏感になり、肌荒れやかゆみへのリスクの増加となることがわかりました。

これらへの対処法は、できるだけ肌を乾燥させないように保つことが肝心です。

そのためには、適切な栄養素を摂取して、からだの内側からも保湿することが有効であることがわかりました。

コラーゲンやヒアルロン酸、ピクノジェノールやプロテオグリカンは、いずれも保湿効果に期待できる成分です。

いずれも、肌荒れの改善と同時に関節の滑らかな動きなどにも期待できるこれからの季節に注目の成分です。

それぞれ特徴がありますので、詳しく知りたい場合は、身近な専門家へご相談されることがおすすめです。

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参考文献
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%B3
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https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22270036/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9422978/

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