子供のADHDとビタミンB12とオメガ3脂肪酸
ADHD（注意欠陥/多動性障害）は、発達上特徴的な注意欠陥や多動性もしくは衝動性の兆候、または感情的な言動などを特徴とする、早期発症型の神経発達状態であることが報告されています。
ADHDにより、特に学校などの集団生活の中で子供の生活に負担をもたらす可能性や、周囲の人々に負担をかける可能性について唱えられています。
そのため、お悩みの方も多いかと思います。
ADHDの子供におすすめの栄養素であるビタミンB12とオメガ3脂肪酸についての報告からお伝えしたいと思います。
多くの神経精神障害の場合と同様に、ADHDの原因はさまざまです。
ただし、食事からの栄養が予防と治療の両方で主要な役割を果たしていることは明らかとなっています。
特に、ビタミンB12、とオメガ3不飽和脂肪酸の摂取量はADHDの症状と大きく関連することがわかっています。
・ビタミン12
ビタミンB群は、脳の健康と神経機能に不可欠な神経伝達物質において非常に重要な役割を果たしています。
中でも解毒との大きな関連があるビタミンB12の値は、ADHDの子供たちの脳では、健康な子供たちよりも低いことがわかっています。
ビタミンB欠乏症は、子供の神経系に過度の負担をかけ、ADHDの症状でもある倦怠感、学習や集中の困難、気分障害などとして症状が現れる可能性があります。
ビタミンBは水溶性の栄養素であるため、体内に保存することはできません。
そのため、食事やサプリメントから定期的に摂取する必要があります。
ビタミンB12 は、お肉や魚などの動物性の食品に多く含まれています。
特に、かきなどの魚介類やレバーなどに多く含まれます。
・オメガ3不飽和脂肪酸
オメガ3不飽和脂肪酸は、アルファリノレン酸とも呼ばれ、オメガ3を原料にしてDHAやEPAを生産するという働きが知られています。
オメガ3脂肪酸には抗炎症作用がありADHDのほかに、脳の認知機能の低下、うつ病、不安、怒りのコントロールの低下などとも深い関係があります。
特にADHD、自閉症スペクトラム障害を含む多くの発達障害は、学習と記憶に関連するオメガ3脂肪酸の一種であるドコサヘキサエン酸の低下に関連しています。
オメガ3脂肪酸もまた体内ではで合成できないため、食事やサプリメントでの摂取が望ましいです。
できればイワシやアンチョビなどの魚から摂取することが理想です。
ADHDの子供の数は年々増えています。
ただし、これは病気ではなくその子供の特徴だという考え方も少しずつ浸透してきているようです。
周囲がADHDの特徴を理解し、行動のサポートなどを通して適切な行動が取れるようにサポートすることにより、行動に落ち着きを持たせたり、その子供の特性を延ばすことにもつながります。
ですが、人間の基本はやはり食事にあり、特に子供の脳の健康と食事には大きな関連があります。
ビタミン12とオメガ3脂肪酸の摂取は、ADHDの子供にとって大きなサポートとなる可能性があるため、毎日の摂取を心掛けることで症状の安定が期待できるかもしれません。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21961774/
https://www.interphoenix.com/category/seibun_vitamin_b12.shtml
https://www.interphoenix.com/category/seibun_omega3.shtml
