食品中のビタミンB栄養素群と脳の健康や認知機能

2021年03月12日

食べ物や食事に食品栄養素と健康予防

一般的な食べ物や食事に含まれながらも強力な栄養素であるビタミンB群は、うつ病や認知症などの予防にも期待されています。
細胞機能において相互に関連する役割を果たすビタミンB群の食品栄養素は健康に貢献しています。

ビタミンB群は、赤血球の生成やアミノ酸の代謝をはじめ、体内のほぼすべての主要な機能にとって必要な栄養素の一つとされています。
脳にはどのような影響があると報告されているのでしょうか?

・食品中のビタミンB群の栄養素は

ビタミンB群は、B1(チアミン)、B2(リボフラビン)、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6(ピリドキシン)、B7(ビオチン)、B9(葉酸)、B12(コバラミン)の8種類があります。
そして、体内ではそれぞれが独自の重要な機能を持っています。

ビタミンB群は水溶性であるため、体内にためておくことはできません。
したがって、ビタミンBも、Cなどと同様に、毎日の食べ物や食事から栄養素として摂取する必要があります。
ビタミンB群の栄養素は、穀類の胚芽、豆類、緑の葉野菜、ブロッコリー、魚、肉(特に豚の赤身肉やレバー)、卵などの食品に多く含まれています。

・ビタミンB群と脳の働き

ビタミンB群は、免疫機能、DNA修復、細胞の保護など体内のさまざまな重要な細胞機能をサポートすることが報告されています。
そして、このサポート機能によって生まれる成分により、健康な脳組織を維持するために必要な脳内の神経伝達物質の生成が行われます。

ビタミンB栄養素が欠乏することは、血管損傷の原因の一つであるとされています。
血管損傷により、脳への血流の減少が考えられ、それによってうつ病や認知症のリスクも高めることが報告されています。
脳への血流の減少は、脳を委縮させ、アルツハイマー型認知症のリスクを高めることも研究によって示されていることがわかりました。

・ビタミンB群の摂取

研究によると、葉酸、ビタミンB12、ビタミンB6などの適量のビタミンB群を長期間摂取すると、脳の萎縮速度が低下することが示された報告が大きな話題となりました。
平均して、ビタミンB群を摂取すると脳萎縮の速度が30%ほど遅くなる結果が導かれたという研究内容です。

まとめ
研究によると、食べ物や食事に含まれるビタミンB栄養素を摂取することは、脳の働きの活性化につながる可能性が考えられそうです。
日々の食べ物や食事から、ビタミンB群をはじめとする栄養素を摂取し続けることにより、健康増進や予防効果も期待できます。
ビタミンB群の欠乏症は一般的に起こりやすいようです。
栄養不足や欠乏症を起こさないように、日ごろの食べ物や食事から適量を摂取していくことを心掛けたいものです。

 

引用文献:

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26828517/

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