良質な睡眠や元気で明るい脳内セロトニンを増やすおすすめの方法とは?

2016年04月20日

健康人

 

睡眠時間が短い原因の中には寝たくても睡眠不足になるいわば睡眠障害も考えられます。夜の脳内ホルモンというとメラトニンが知られますが、良質な睡眠に、あるいは元気で明るく落ち込みにくい状態であるためには、朝から日中に深く関わる脳内物質のセロトニンが欠かせません。そのセラトニンを増やすおすすめの方法とは。

 

先日行なわれた健康と医療のセミナーでは、日本で脳内物質セロトニンを説いた第一人者で、海外でも論文を沢山発表されておられる有田秀穂医学博士より元気を司る脳内物質セロトニンについてお話しいただきました。

 

誰にでもストレスが多く、大変な時期はなかなか寝付けなかったり、良質な睡眠がとれない時期があるものですが、そんな時の確認や改善のためのヒントを沢山教えていただきましたので、その中からいくつかをご紹介したいと思います。

 

昔と現代生活の身体のつくり:

電気がなかった時代の昔の人の生活を知ると、朝から日が沈むまでの間は生活の為に働いたり、家事をしたりし、日が沈んでからはゆっくりと過ごし、次の日のために早めに睡眠の時間に充てるような生活が長い歴史の中でほとんどを占めてきました。

現代の便利な時代では、朝や日中でも外に必ず出ないと行けない日は減りましたし、日が沈んでからでも、明かりや行動手段もあるためにどこにでも行け、家の中でも多くのことが成せる社会になりました。

 

人あるいは時期によっては、朝の決まった時間に必ず起きないといけない決まりがなければ、ゆっくり過ごすこともできる時代です。

一方で私たちの身体は昔のままで、現代社会に十分に適応できるようにはつくられておらず、そのことが睡眠不足や落ち込みとも関係をしているようです。

 

セロトニンについて:

本来私たちの身体は朝に起きた時に脳内物質のセロトニンが動き始め、外に出て日差しを浴びたり、出かけて歩いたりすることで脳内のセロトニンは十分に働くようにできているのだそうです。

また陽が沈んで暗くなるとセロトニンの働きは落ち着き、その代わりに夜の脳内物質のメラトニンが動き出すというサイクルを備わっていることから、現代のように生活のリズムが狂って外に出て日差しを十分に浴びなかったり、歩かなかったり、身体を動かさなかったり、夜でも明るい照明の下で生活をしているうちに少しずつリズムに変化が生まれ、それがきっかけでセロトニンやメラトニンも働きにくい身体になってくるようです。

 

脳内物質の狂いとパソコンやケータイ電話:

有田先生によると、2000年頃から日本でもうつや自殺者が増えており、その頃はパソコンやケータイが大きく普及しはじめた時期と偶然ではないと考えておられます。

専門家から観た場合にパソコンやケータイの普及は生活のリズムを狂わす一番の原因につながっていると分析されています。

パソコンやケータイ電話を使用している時、頭を十分に働かせないゲームやテレビなどのデジタル機器を使用している間は脳内セロトニンが出ず、それらの使用時間が長い現代では脳内物質が出にくい状態にあり、同時に夜の時間帯でも利用をする為に睡眠障害にもつながっているということでした。

 

セロトニン神経を活性化する3大要因:

1. リズム:呼吸、歩行、租借(そしゃく)

2. 日照

3. グルーミング:人とのつながり

脳内物質を働かすために上記は欠かせないものの、指摘されるように確かにパソコンやスマートフォンを含むケータイ電話やテレビなどは阻害要因になっていることがうかがえます。

 

SNSを活用して文字上の会話をしていると考えられますが、文字では人とのつながりとは脳内物質は判断していないということでした。

電子機器を使う時間が増えれば増える程、集中して呼吸をすることも、歩く事も、太陽の光の恩恵を受ける時間は減り、人とのつながりも希薄になり、それがセロトニンやメラトニンを活性できていない理由と告げられると説得力があるように思います。

 

確かに海外の研究でも同様のことは報告されており、最近は故意的にデジタル機器を使用しない時間や日を設けることでバランスを取り戻そうとしている人が特に先進国で増えていることも報告されているのは、脳内物質とも関わりがあるのではないでしょうか。

 

脳内物質活性度合いを知るリスト:

有田先生は下記の項目にどの程度当てはまるかによって脳内物質の活性度合いを知る事ができるといわれていましたので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

・朝スッキリ目覚めない。

・朝から疲れ。

・朝どこかに痛みあり。

・寝付きが悪い。

・夢を見る。

・途中で起きる。

・低体温。

・低血圧。

・便秘。

・表情がトロンしている。

・すぐにしゃがみこむ。

・噛む力が弱いと思う。

・関節や筋肉に痛み。

・頭が重い。

・キレやすい。(セラトニン低下で朝より夜が多い)

・落ち込みやすい。

・パソコンやスマホを長時間。

・昼夜逆転。

・太陽を浴びることがあまりない。

 

良質な睡眠や健康で明るい脳内のためにおすすめ:

正しい脳内になれば良質な睡眠や本来の明るく元気な脳につながるとのことで、脳内物質のセロトニンやメラトニンを活性化させることが大切であることを学びました。

脳内物質の活性化におすすめなのは、朝起きたら動き出し、集中できる歩行、そしゃく、呼吸、太陽(照明では活性化されず)などで集中してリズム化することが大切であることもわかりました。

 

近日中に簡単にできる具体的な方法もご紹介したいと思います。

 

ソース:

平成28年4月15日

NPO法人日本健康促進機構イーマ第129回定例会

元気を司る脳内物質セロトニン

~薬を使わないヘルスケアを全ての人へ~

有田秀穂医学博士

同先生が代表を務めるセロトニンDojo連絡先:

http://www.serotonin-dojo.jp

tel:03-5812-5363

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