免疫グロブリン

2016年02月01日

免疫グロブリン

■免疫とは

免疫とは、自分とは異なる異物を攻撃し、排除しようとする私たち人間の体の防御システムです。
たとえば、ウイルスや細菌などが体内に侵入したとき、私たちの細胞は「自分とは異なるものが侵入した」と判断し、排除しようとします。
また、特定のウイルスなどに対しては、細胞が記憶していることによって2度目同じウイルスが入ってきたときはそのウイルスだけに反応するための抗体をたくさん作り、撃退します。
一度かかれば2度はかからない病気があるのは、このためです。
予防接種もこの免疫システムを利用したもので、体内に抗体をつくります。

■免疫グロブリンとは

免疫グロブリンとは生物学用語で、わかりやすく言うと私たちの血中に含まれる抗体のことで、タンパク質でできています。
免疫グロブリンは、IgG /IgM/ IgA /IgD /IgE の5つのタイプに分類され、 それぞれに特別な機能を持っています。

Igは免疫を英語で表現するところのImmunoの頭文字のIで、gはグロブリンの頭文字です。

・IgG
免疫グロブリンGは、免疫グロブリンの中で血液中に最も多く含まれています。
色々な細菌、ウイルスなどに対する抗体を含んでいます。

・IgM
私たちが細菌やウイルスに感染したとき、IgGに先駆けてまず初めにに作られる抗体です。
ウイルス感染の初期に最も増える抗体と言えます。

・IgA
免疫グロブリンAは、粘膜免疫の主役ともいえます。
粘膜により侵入してくる細菌やウイルスに結合して、その侵入を防いでいます。
ヒトの気道などの粘膜や初乳に多く含まれます。

・IgD
量的にも少ない抗体で、役割はよくわかっていません。

・IgE
免疫グロブリンの中では最も量が少なく、花粉症などのアレルギーに対する抗体です。

■免疫グロブリン製剤とは

免疫グロブリン製剤は、免疫グロブリンを成分とする薬品のことを言います。
からだが細菌やウイルスを排除しようとする働きを助けたり、免疫力を高める作用があり、投与の対象となる疾患によって、さまざまな人免疫グロブリン製剤があります。
たとえば、花粉症の予防や川崎病の治療などに効果をもたらしています。

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