DHAやEPAのオメガ酸と心臓病

2014年11月25日

自然

 

DHAやEPAのフィッシュオイルで知られるオメガ酸が心臓血管の健康に有益である可能性が新たに報告されました。

イギリスのリーディング大学の科学者による研究グループが新たな調査は臨床栄養アメリカンジャーナルにて明らかになりました。

 

DHAとEPAを用いた研究報告

今回の報告では遺伝子的プロフールを基に心臓血管疾病リスクを伴う84人の人に8週間にわたってDHAとEPAを含むサプリメントの摂取で血管のダメージと修復の変化を調べたものがアメリカの臨床栄養ジャーナルに掲載されました。

ウーシューユン博士を中心とした研究班は偽粒であるプラセボによるいわゆる形だけを真似たサプリメントと本物のDHAとEPAを含むサプリメントを摂取してもらうというもので、遺伝子的に心臓病に関連する心臓血管にリスクを持つ84人のランダムに選ばれた人の協力で調査が行われました。

一日1.5gのオメガ酸(0.9gのDHAと0.6gのEPA)を含むサプリメントを8週間にわたって続けて摂取してもらったもので、それぞれの心臓血管細胞の血の巡りである循環値数と修復値数を追った結果、DHAとEPAのオメガ酸のサプリメントを摂取したグループの数値が125.5あったのに対して、プラセボグループでは5.17にとどまったことから、オメガ酸が持つ心臓病への有益性を導き出せたと報じています。

 

魚に含むDHAやEPAのオメガ酸

今回ご紹介した調査報告は心臓病と関連する心臓血管とオメガ酸フィッシュオイルの具体例でしたが、DHAやEPAのオメガ酸はご承知のとおり魚のオメガ3系の油を豊富に含む栄養素です。

世界的に日本人は魚を昔から食べてきたことが健康に大きく貢献していることと、心臓血管に関連する心臓病を始めとする血管に関係する疾病が少ない理由の1つはDHAやEPAを多く含む魚を多く食べてきたことにあると認識されてはいるものの、足下では日本の政府機関の家計調査によると日本人による一年間の一人当たりの購入量は直近10年間は減少の一途をたどっていることがわかっています。

 

DHAとEPAと魚

心臓病だけにとどまらず日本人が持つ知能指数や感情抑制の高さについても魚を食べてきた食文化の恩恵と関連している可能性も支持されているのではないでしょうか。

DHAやEPAのフィッシュオイルは魚の中でも日頃から経済的にも手が届きやすいさんまやいわし、あじ、マグロの赤身をはじめとする魚に豊富に含まれることが報告されているために、魚の価格が上昇しているとはいえ我々のような庶民にとっても肉をいただくよりも経済的に手が届く位置にあるといえます。

 

魚と安全性

海を中心とする海洋環境汚染の影響を受けることで体内に入る水銀をはじめとする環境汚染物質の懸念もありますが、それはレベルは違えど同じ動物性で例えた場合には牛や豚などの肉食類でも同様のことが考えられます。

水銀量などの汚染が心配な場合はDHAやEPAのオメガ3脂肪酸を多く含みながらも汚染物質が少ないといわれる比較的小さく経済的でもある青魚がおすすめです。

イワシやアジ、サンマをはじめとする青魚にはそれらの物質が少ないのに私たちの健康に必要で有益とされるDHAやEPAのオメガ酸を豊富に含むからです。

大きな魚になるにつれて懸念も増えることも心に留めておくことで、より健康な食生活をおくっていただければと思います。

 

参考:

アメリカン臨床栄養ジャーナル

doi:10.3945/ajcn.114.088880

 

オメガ酸DHAEPA

 

DHA オメガ3

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