年齢とともに増える見えない炎症と体の変化インフラメイジング
最近、「疲れがとれにくくなった」「なんとなく不調が続く」と感じることはありませんか。
年齢と共に疲れやすさを感じる方も少なくないようです。
それだけでなく、検査では大きな異常がないのに、なんとなく不調を感じるといった変化の背景には、免疫の働きの変化が関係している可能性があるかもしれません。
近年の研究では、加齢に伴って起こる免疫の変化として、
「Inflammaging(インフラメイジング)」=慢性的な軽い炎症状態が注目されています。
Inflammagingとは何か
Inflammagingとは、「炎症(inflammation)」と「老化(aging)」を組み合わせた言葉です。
これは、体の中で、ごく弱い炎症が長期間続いている状態を指します。
風邪やケガのようにわかりやすい炎症とは違い、自覚しにくく、静かに続く炎症です。
しかし、この状態が長く続くことで、
-動脈硬化
-2型糖尿病
-アルツハイマー病
-筋力低下(サルコペニア)
-フレイル(虚弱)
といった、さまざまな加齢関連疾患に関わる可能性があると考えられています。
なぜ炎症が増えるのか
若い頃の免疫は、異物に対して素早く反応し、不要な炎症はすぐに収まります。
しかし年齢を重ねると、
-炎症を起こしやすくなる
-炎症を抑える力が弱くなる
といった変化が起こります。
さらに近年では、老化細胞(セネッセント細胞)の存在も注目されています。
これらの細胞は、炎症性の物質(サイトカイン)を分泌し続け、周囲の組織にも影響を与えることがわかっています。
つまり、加齢に伴って
「炎症を起こす要因」と「炎症を抑える力」のバランスが崩れやすくなるのです。
腸内環境との深い関係
Inflammagingと強く関係しているのが、腸内環境です。
腸は単なる消化器官ではなく、免疫の重要な拠点でもあります。
加齢により腸内細菌のバランスが変化すると、
-腸のバリア機能の低下
-炎症物質の増加
が起こりやすくなります。
その結果、腸で起きた炎症が全身に広がり、
慢性的な炎症状態につながる可能性があります。
生活習慣が炎症に与える影響
Inflammagingは自然な老化現象の一部ですが、
生活習慣によってその程度は変わると考えられています。
例えば、
-食物繊維や抗酸化物質を含む食事
-適度な運動
-質の良い睡眠
-ストレスのコントロール
といった基本的な習慣は、炎症を抑える方向に働くことが示唆されています。
反対に、
-過度なストレス
-睡眠不足
-偏った食事
は、炎症を強める可能性があります。
「なんとなくの不調」を見直すヒント
Inflammagingの特徴は、「はっきりした病気ではない」という点です。
だからこそ見過ごされやすく、気づかないうちに進んでしまうことがあります。
もし、
-疲れやすい
-回復が遅い
-集中力が続かない
といった変化を感じているなら、
それは体からのサインかもしれません。
生活リズムを整えることの大切さ
加齢そのものを止めることはできません。
しかし、体の状態は日々の積み重ねによって変わります。
特別なことをする必要はなく、生活リズムを整えることが何よりの土台になります。
わかりやすい例でいうと、毎日の食事の内容、睡眠の質と時間や時間帯、体の動かし方など日々の生活習慣や食習慣といえます。
こうしたシンプルな毎日の習慣が、体の炎症バランスに影響していると言えるようです。
そういう意味では、ただ日々感じている「なんとなくの不調」を放置せずに、少しずつ食事の内容や、間食、空腹の時間帯を設けることをはじめとする食習慣の見直しは体内に発生する炎症を左右することからも、見直しやすい点と言えそうです。
簡単なことではないかもしれませんし、重い腰を上げる決断になるのかもしれませんが、毎日の生活の中でできることは沢山あります。
簡単なことから言うと、例えば一度間食をすることの代わりに、食後するに食べたいものを少し食べる習慣に意識的に変更してみるだけでも体内で発生している炎症は抑えやすくなりますし、インスリンや血糖値の上昇は大きく変わるために、1週間も続けてみると疲れにくいなど身体に変化が出ることが少なくないように思います。
実際に1週間でも続けて様子を観てみると、知らない間に身体が軽く感じたり、疲れにくくなっていたり、集中力が増しているように思えたり、お腹周りがスッキリしていることを感じる可能性は十分に考えられます。
そういう意味では嬉しい気づきや再発見につながることも少なくありません。
意識的に整えてみることはで、将来の健康につながっていくと言えるのではないでしょうか。
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引用文献:
Inflammaging: a new immune-metabolic viewpoint for age-related diseases
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