アルツハイマーや認知症など脳の健康に対する食品栄養素

2022年07月22日

女性の更年期や食事や食べ物

アルツハイマー型の認知症をはじめとする脳に関わる病気については、近年の世界的な経済発展に伴う高齢化とともに深刻化してきているといえます。

同時に、誰もができることならかかりたくないと思っている疾患の一つといえます。

アルツハイマー型の認証においては、その原因は脳の後方部分が縮小あるいは萎縮ともいえる状態になることによるものです。

その原因は以前ははっきりとわかっていませんでしたが、現在はある程度は原因がはっきりしてきているとの報告が出てきています。

アルツハイマーの原因となるアミロイドβ(アミロイドベータ)の正体を知ることは、健康な脳で、より長く暮らすためのヒントとなり得そうです。

今回は、特に健康的な生活をおくることに密接に関わっていると考えらえている食べ物や食事、食品に含まれる栄養素との関係から、健康や予防のヒントを探ってみました。

アルツハイマー病とアミロイドβ

アルツハイマーは、脳の中でアミロイドβというたんぱく質が増え続けた結果罹患すると言われています。

そのアミロイドβが蓄積され始めるのは、アルツハイマーという診断が下される何年も、何十年も前から始まっていることが多くの研究報告のおかげでわかってきました。

つまり、アミロイドβの蓄積を早くに食い止めることができれば、アルツハイマーになる可能性は下がるということが考えらえます。

このことから、予防医学の観点からもアミロイドβの蓄積を抑える方法に注目が集まっています。

アミロイドβの蓄積の3つの原因

日本認知症協会によると、アミロイドβを脳に蓄積させるのは、次の3つになります。

-炎症
体内のどこかで慢性的な炎症が起きると、炎症性サイトカインというたんぱく質が過剰分泌され、これが血流に乗って脳まで運ばれます。

炎症による病原体などが脳に侵入した時、脳はこれに対応するため、アミロイドβを分泌します。

-酸化
人間の細胞は酸素を取り込むと、代わりに活性酸素を発生させます。この活性酸素が細胞を傷つけ、酸化させます。

酸化によるダメージが蓄積した脳は、恒常的にアミロイドβを生み出すことがわかっています。

私たちの体に備わっている抗酸化物質は、20歳を過ぎた頃から、どんどん少なくなっていくことが多くの研究からもわかっています。

-栄養不足
必要なホルモンや栄養が不足すると、脳においてアミロイドβが分泌されることが分かっています。

アミロイドβは、血管や細胞が老化することによりますます増加してしまいます。

そこで、脳の血液をサラサラにすることも、アミロイドβを蓄積させずに分解することにつながります。

アミロイドβを蓄積させないための栄養素

アミロイドβを蓄積させないためには、次の栄養素をとることがおすすめされています。

-アスタキサンチン

認知症には、病気や老化に関わる活性酸素が深く関わっています。

アスタキサンチンは、活性酸素を除去し、抗酸化作用をもつ成分として注目されています。

-レシチン

人間の脳内には約30%ものレシチンが存在し、約140億個ともいわれる脳細胞の活動を支えていると言われています。

日頃からレシチンを適度に補給することで、記憶に関係したアセチルコリンという神経伝達物質の生成を促進し、アルツハイマーや病の予防となることがわかっています。

-オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、魚に多く含まれる栄養素です。

オメガ3脂肪酸を豊富に含む食事を摂取することで、アルツハイマー病のリスクが低下することが示されています。

とくに青魚などに含まれるDHAやEPAなどの食品栄養素がおすすめです。

-ビタミンB

ある研究によると、軽度認知障害を持つ70歳以上の人々にビタミンB群(葉酸、ビタミンB12、B6)を毎日補給した結果、2年間で脳萎縮率が53%減少したとの報告があります。

ただしビタミンB群の補給が認知機能低下の速度を遅らせるのに役立つためには、DHAの摂取レベルが正常範囲の上限にあるときだけだったとの報告もあります。

そう考えても、日ごろの食べ物や食事から、DHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸やビタミンB群をバランスよく摂取することは脳の健康や予防においてもおすすめであり、かつ大切といえるのではないでしょうか。

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引用文献:
Amyloid-beta Alzheimer targets — protein processing, lipid rafts, and amyloid-beta pores
アルツハイマー病:21世紀の大罹患率
日本認知症協会

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