腸に穴?リーキーガットで知られる腸管壁漏洩症候群のサインとは?

2019年07月17日

健康

腸管漏れや腸に穴が開くなどの症状でも知られる腸管壁漏洩症候群(リーキーガット)。

報告されている原因のサインについてヒントを考えます。

腸管壁漏洩症候群(リーキーガット):

腸管壁漏洩症候群はリーキーガット症候群と呼ばれ、英語でLeaky gut syndrome(LGS)のことを言います。
LGSは日本語に直訳すると、Leakは漏れる、Gutは腸、Syndromeは症状ということになります。

日本でも徐々にその言葉を知る人の数は増えてきましたが、自己免疫疾患とも大きな関係が報じられています。
ただし、専門家の中には特に、リーキーガットの信ぴょう性を疑問視する声もあることもあるということを前提に考えるのもおすすめです。

自己免疫疾患との関連性:

リーキーガットは自己免疫疾患と大きな関係があるとも報じられていますが、どのような因果関係にあるのでしょうか。
自己免疫疾患はアメリカだけでも5000~7500万人いると報告されています。
直近50年で300%も上昇していることからも、大きな関心を集めています。

関心の1つは、患者目線でも医療従事者目線でも同じかもしれませんが、一般的に自己免疫疾患と診断されるまでに5年以上かかり、アメリカでもその期間中に5~10の病院を受診していることが問題にもなっています。

そして、自己免疫疾患を治そうとすると、リーキーガットにアプローチをしない限りは治らないのではないか?という医師が増えていることも関心の1つになっています。

 

リーキーガットで知られる腸管壁漏洩症候群のサインとは?

上記のような理由からも今回はリーキーガットで知られる腸管壁漏洩症候群として考えられているサインをご紹介したいと思います。

腸管漏れのサインとして良く挙げられる例としては、下記のような症状があるといえます。

・メタボリックシンドロームや肥満:

リーキーガットに関わらず、日本ではメタボで知られるメタボリックシンドロームは危険因子が沢山報告されています。
そして、LGSのサインや原因の1つとしても挙げられています。
肥満は一見腸内環境とあまり関係が無いようにも思えそうですが、専門家の中にはメタボリックシンドロームは胃腸機能と関連する治療法の確立が必要との声も存在しています。

・慢性疲労症候群:

いつも疲れている状態が続くいわれる慢性疲労症候群もサインの1つとして考えられているようです。
細かい説明は別の機会にするとして、大規模調査ではないものの、研究報告の中には共通点が存在し、腸内環境の正常化によって、慢性疲労症候群の症状も軽減されるケースが少なくないようです。
特に慢性疲労症候群と考えれる期間が短いほど、年齢が若いほど、症状の改善も短いことも報告にはあります。

・腸と便に関わる症状や感染:

便秘や下痢が続く症状、何かを食べた後にお腹が痛くなる症状、下腹部の痛みが続く症状、感染しやすい症状などがある場合にも、リーキーガットのサインとして考えることができそうです。
多くの場合は、食べ物や食事が原因になっていることも考えられており、反応を示す食べ物をやめると症状が改善されることも少なくないようです。
食べ物だけでなく、例えばアルコールや冷たい飲料を飲むとすぐに軟便になるなどの症状もあるようです。

・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS):

女性の症状の中で、日本でも増えてきているといえる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)もリーキーガットとの関連性が報じられています。
PCOSでも知られる多嚢胞性卵巣症候群の場合、他にも共通やサインとして、体重が重い傾向にあったり、インスリン抵抗性や関節や筋肉のこわばりなど身体に軽度の炎症や痛みなどがあることも少なくないようです。

・脳との関連性:

心配性や不安、うつ症状、貧血、片頭痛などは腸管壁漏洩症候群と無関係と考えがちですが、現実は違うようです。
脳は第二の腸という言葉がありますが、リーキーガットの腸管漏れが発生している場合は、血液を通って脳にたどり着くことが報告されています。
新しい言葉の1つにグルテン精神病というのがありますが、小麦などに含まれるたんぱく質のグルテンの英語はグルーというくっつくという語源がリーキーガットの原因にもなっているとも考えられています。
大人だけではなく、子供の気絶やてんかん、発達障害などとの関連性を指摘する報告もあります。

今までにもリーキーガットで知られる腸管壁漏洩症候群の原因やサイン、それらに対して日ごろの生活で考えてみるおすすめの食べ物や食事、生活習慣などをご紹介してきた経緯があります。

そのために、またこの話題?とお感じになられるかもしれません。

新たな報告も増えてきていますので、引き続きご紹介できればと願っていますので、お付き合いください。
参考にした情報:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27991713
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26234760
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19112401
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27884012
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30430944
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28045919
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27940670
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25433843
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26184290

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