FODMAPの食事療法と過敏性腸症候群

2016年07月15日

FODMAP

今日は、「FODMAP」についてお話しします。

 

FODMAPとは、過敏性腸症候群の方のための食事療法のことです。

日本ではまだあまり耳慣れないこのFODMAPは、オーストラリアで過敏性腸症候群の患者さんのために開発され、今では欧米を中心に徐々に知名度が上がってきています。

 

「過敏性腸症候群」とは、理由もなく下痢や便秘の症状が続き、病院で検査などをしても、特に原因が特定しきれない腸の不調の疾患です。

特に強い腹痛などが感じられないことが多いのですが、トイレの回数が異常に増えたり、便秘で苦しくなったりと、日常生活に支障が出てきます。

 

特効薬などは、今のところ見つかっていないともいわれています。

こうした症状を改善するため、「高FODMAPの食品」を控えて、腸の調子を観察していくのがFODMAP療法です。

 

方法は、まず2週間、高FODMAP食品を可能な限り控えて体調などの様子を観てみます。

高FODMAPの食品には、以下のようなものがあります。

 

高FODMAPに分類される食べ物:

リンゴ、アスパラ、ブロッコリー、ラーメン、パスタ、ピザ、パンなどの小麦製品、チーズ、はちみつなど

 

リンゴやアスパラ、ブロッコリーなどは、健康に良いことばかりかと思っていましたが高FODMAPと聞いて意外に思いました。

ラーメン、パスタなどは、最近話題のグルテンフリーでもおなじみの、グルテンを含む食品ですね。

もちもちした食感で人気のメニューですが、FODMAP実施中には控えて、様子を見ましょう。

 

このように、できる限り高FODMAPの食材を絶ってみて変化を感じられたら、一つずつ食品を摂取してみます。

そして、どの食品が症状を引き起こしているか調べるのです。

この療法は、たいへん根気のいる作業になるかもしれません。

でも、実際に過敏性腸症候群でお困りの方にとっては、もしかしたら、たいへん役に立つことになるかもしれません。

 

これから暑い夏が始まり、腸の不調はますます不快な季節になります。

おなかの調子を整えて、本格的な夏に備えたいですね。

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