線維筋痛症や自己免疫疾患になぜチアミンがおすすめされるのか

2016年01月08日

診断

 

慢性疲労や自己免疫疾患という言葉は日本でも耳にする機会が増えてきたように思いますが、体内酵素のバランスやチアミン(ビタミンB1)をはじめとする栄養素の欠乏との関連性は、広い範囲で線維筋痛症とも関係があるとのことから、チアミンを多く含むビタミンB群がおすすめされることがあります。

 

慢性疲労は日本でも多くの人が抱えていますが、自己免疫疾患や線維筋痛症についてチアミンがおすすめされることが注目されるようになったのは、1998年におこなわれた報告がきっかけで知られるようになったともいわれています。

 

報告は臓器をはじめとする炎症や慢性疲労の研究を長年にわたりおこなってきたイタリアのローマにあるカットリカ大学の神経科教授であるアントニオ・コンスタンティーニ医学博士が1998年にチアミンの欠乏と線維筋痛症のつながりについて報告したものです。

 

また、同博士の更なる研究は近年2013年5月20日にもブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに掲載され、体内で酵素やそのバランスによって慢性疲労をはじめとする疲労が生じることは広い範囲で自己免疫疾患や線維筋痛症との関連性が考えられ、その主な原因の1つにはビタミンB群の1つであるビタミンB1のチアミンの欠乏による影響も関与していることを報告しています。

 

 

線維筋痛症におすすめされるチアミンの摂取量:

おすすめされるビタミンB1のチアミンの摂取量は国によっておすすめされる摂取量は異なりますが、線維筋痛症では一日に600mg程度から開始し、日数をおかけて週に300mg程度ずつ摂取量を増やす試みをし、必要性や身体によっては最終的に一日に1500mgから多い場合は400mgまで高めていくのだそうですが、その場合はビタミンB12葉酸も含まれる総合のビタミンB群との併用が必要とのことですが、いずれにしてもかかりつけ医をはじめとする専門家へ相談をおこないながらすることをおすすめします。

 

線維筋痛症は自己免疫疾患との関わりも大きく、共通している症状の中には疲労症や慢性疲労、心配性や不安症、不眠、うつなどが挙げられているようです。

 

コンスタンティーニ博士の長年の研究である臓器をはじめとする炎症や疲労については、近年アメリカをはじめとする先進国の研究報告の中心にもなっており、日々多くの報告がなされている分野であり、残念なことではありますが、日本でも炎症も疲労も益々耳に入る機会が増えるキーワードになることは間違いなさそうです。

 

 

予防はやはり食べ物:

そうならないために私たちができることはたくさんありますが、何と言っても一番の基本は私たちの身体をつくっているといえる食べ物です。

 

詳細は後日の記事に譲るとして、多くの調査報告から野菜や果物、全体を意味するホールフーズのような本来の食べ物の形が残っている食べ物を食べること増えれば増えるほど体内での炎症や疲労は発生しにくいと言えますし、またその反対に加工食品を食べる量や機会が増えれば増える程に万病の原因ともいえる炎症や疲労、アレルギーや自己免疫疾患、線維筋痛症においても発生するリスクは高まってくるといわれていることからも、どのような食べ物を口にするかで大きな差が出てきます。

 

 

Constantini A. High-dose thiamine improves the symptoms of fibromyalgia. ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル ケース・レポート May 20, 2013 50480

 

You Tubeビデオ: Fatigue Helped with high dose Vitamin B1

 

 

 

 

 

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