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紫外線は避けるだけでよいのか健康との関係から考える

2026年08月22日

Ultraviolet _Rays _and_Health

以前は、日焼けした肌は健康的なイメージがあり、日光を浴びることは体に良いと考えられていた時代もありました。

しかし、紫外線についての研究が進むにつれ、長期間にわたって浴び続けることで肌の老化やDNAへのダメージにつながることがわかってきました。

紫外線対策は、今では季節を問わず身近なものになりました。

日焼け止めを塗り、帽子や日傘を使い、できるだけ強い日差しを避けることは、肌を守るための基本として定着しているようにも思えます。

実際、紫外線はシミやシワなどの光老化だけでなく、皮膚のDNAに損傷を与え、皮膚がんのリスクにも関わるなどの報告の影響もあるのかもしれません。

一方で、かつて考えられていた「日光を浴びることは体に良い」という考え方にも、まったく根拠がなかったわけではありません。

日光には、私たちの皮膚でビタミンDを作るきっかけになるという重要な役割があります。

健康のためには紫外線をできる限り避けるべきなのでしょうか。

それとも、ある程度の日光を浴びた方がよいのでしょうか。

紫外線のリスクと日光が持つ役割の両方を考えてみましょう。

紫外線にはUVAとUVBがある

地表に届く紫外線のうち、健康への影響を考えるうえで重要なのがUVAとUVBです。

UVAは波長が長く、皮膚のより深い部分まで届きます。

長期間浴びることでコラーゲンやエラスチンなどに影響を与え、シワやたるみといった光老化に関係すると考えられています。

一方、UVBはUVAより波長が短く、主に皮膚の表面に作用します。

日焼けによる赤みの大きな原因となるほか、細胞のDNAを損傷し、皮膚がんにつながる変化を引き起こす可能性があります。

紫外線を繰り返し浴びることによる皮膚の変化は、単なる見た目の問題ではありません。

酸化ストレスや炎症、DNA損傷などが複雑に関わり、長期的には皮膚の健康そのものに影響します。

特に、肌が赤くなるほど強い紫外線を浴びることや、日焼けを繰り返すことは避けることが重要です。

日光はビタミンDを作るきっかけにも

一方で、UVBには皮膚でビタミンDの合成を始めるという働きがあります。

皮膚にUVBが届くと、皮膚に存在する7-デヒドロコレステロールという物質からビタミンD3が作られます。

その後、肝臓や腎臓で代謝され、体内で利用される形へ変化していきます。

ビタミンDはカルシウムやリンの吸収に関わり、丈夫な骨を維持するために欠かせません。

また、ビタミンDが不足した状態が続けば、骨の健康にも影響する可能性があります。

ただし、日光によってどれくらいビタミンDを作れるかは、季節や緯度、時間帯、天候、年齢、肌の色、衣服、屋外で過ごす時間などによって大きく変わります。

紫外線は避ければ避けるほど健康に良いのか

紫外線対策とビタミンDのバランスを考えることは難しいことかもしれません。

皮膚を守るという点では、紫外線によるダメージを減らすことが重要です。

一方、極端に屋外へ出ない生活では、皮膚でのビタミンD合成の機会が少なくなる可能性があります。

だからといって、ビタミンDを作るために積極的に日焼けをする必要はありません。

ビタミンDを確保する方法は強い紫外線を浴びることだけではないからです。

ビタミンDは、鮭やサバなどの魚類、卵などの食品から摂ることもできます。

さらに必要に応じて医師などに相談したうえで、サプリメントを利用する方法もあります。

皮膚へのダメージという明確なリスクがある以上、ビタミンDのためなら紫外線をたくさん浴びた方が健康的だと考えるのは避けた方がよいかもしれません。

日焼け止めを使うとビタミンDが不足する?

日焼け止めはUVBを防ぐため、理論上は皮膚でのビタミンD合成を減少させます。

そのため、日焼け止めを毎日使用するとビタミンD不足になるのではないかと心配する人もいるかもしれません。

この問題については、現在も研究が続いています。

2019年のレビューでは、実際の生活環境における研究では、日焼け止めによってビタミンD不足になるリスクは低いとされました。

専門家によるレビューでも、日焼けを防ぐための日焼け止め使用が、健康な集団のビタミンD状態を損なう可能性は低いとされています。

つまり、日焼け止めを使うと必ずビタミンD不足になるわけではなさそうです。

紫外線対策をやめるのではなく、ビタミンDが気になる場合には食事など別の方法も含めて考えることが現実的かもしれません。

紫外線との付き合い方

紫外線は、積極的に浴びるべきものではありませんが、完全な悪者でもありません。

皮膚への過剰な紫外線曝露を避けることは、光老化や皮膚がんのリスクを減らすために重要です。

一方で、日光が皮膚でのビタミンD合成に関わっていることも事実です。

そのため、どちらか一方だけを見て極端な生活をする必要はないのかもしれません。

強い日差しの中で長時間過ごす場合には、日焼け止めや帽子、衣服、日陰などを利用して肌を守ることが基本です。

そしてビタミンDについては、日光だけに頼るのではなく、魚類や卵などを取り入れた食事にも目を向けることができます。

ビタミンDの状態は、年齢、肌の色、食生活、季節、生活環境などによっても変わります。

それぞれの体質や環境に合わせながら、皮膚を守りつつ必要な栄養をバランスよく摂取することが、長い目で見た健康管理につながるのではないでしょうか。

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参考文献
低緯度・高緯度国における日光曝露がビタミンDの状態に与える影響
日焼け止めがビタミンDに与える影響
日焼け止めの光保護とビタミンDの状態
日焼け止めと25-ヒドロキシビタミンDレベル
サプリメントと日光曝露が血清ビタミンDおよび副甲状腺ホルモンに与える影響の比較

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