睡眠時間や睡眠の質と肥満やダイエットと脳機能の働きについて
睡眠時間や睡眠の質を適切に確保することは健康維持に欠かせません。
睡眠時間や睡眠の質は免疫力、脂肪燃焼や肥満とダイエット、脳機能など幅広く関連しているようです。
睡眠についての報告からヒントを探ります。
日本は他の先進国に比べて、睡眠時間が短い傾向にあるという統計があります。
欧米では、一般的に睡眠を優先する動きがあるために、そのような状況にあるのかもしれません。
睡眠についての研究では、肥満や脂肪燃焼率、集中や記憶、免疫力、心臓病、がん、糖尿病などに関係するデータも報告されているようです。
睡眠時間や睡眠の質と脂肪燃焼や肥満とダイエット成功の可能性:
睡眠時間や睡眠の質がどう脂肪燃焼や肥満、ダイエットと関連があるのでしょうか?
まずホルモンとの関係もありそうです。
睡眠時間や質を確保することで、食欲と関連し、満腹感を促進したり、過度な食欲の抑制につながるグレリンというホルモンが調整されます。
睡眠不足が続くと、そのホルモンのグレリンの値が上がりやすく、空腹感を感じやすくなるようです。
実際の調査報告の例では、たった一晩睡眠が確保できなかっただけで、8時間睡眠をしたグループと比べて、空腹感が大きかっただけでなく、食事の際にいつもよりも14%程度いつも以上に食べる傾向となったとのことでした。
専門家の中には、空腹レベルを自分でコントロールし健康的にダイエットをする場合、毎晩8時間程度の睡眠をおすすめしています。
睡眠の質と集中力の関連性:
世界的に有名なアメリカのメイヨークリニックが行った大規模な調査に、睡眠時間と集中力の関連性を示唆するデータも報告されています。
睡眠時間の影響を受けやすいとされる、脳に必要な集中力と正確性を試すアメリカ軍の射的訓練での調査です。
その調査では、睡眠時間を7時間確保した兵士の射的正確性は98%だったのに対し、6時間睡眠では50%の正確性となり、5時間では28%と低い命中率となったとのことです。
別の研究では、睡眠が短い場合、アルコール依存症のような場合の脳の働きに近い状態となるとの報告もありました。
医療現場を対象とした調査では、睡眠不足では注意力が低下したことで36%の人が医療的なミスをしたとの報告もあります。
上記のような報告からも睡眠不足は健康的な状態を維持しにくくしているともいえます。
睡眠時間を確保することは肥満やダイエットだけではなく、病気予防を遠ざけたり、脳の働きを低下させる可能性もありそうです。
参考にした情報:
18517032
25052368
17308390
10984335
https://n.neurology.org/content/64/7/E25