プロバイオティクスと腸内フローラ

2016年03月04日
プロバイオティクス

ヨーグルトや発酵食品に含むプロバイオティクス

■プロバイオティクスとは

私たちの腸には、約100兆個にもおよぶさまざまな種類のな腸内細菌が生息しています。
その様子が、さながらお花畑のように見えることから腸内フローラと呼ばれています。
そして腸内フローラは、私たちの健康に非常に大きな影響をもたらしています。

腸内フローラを整えることによってお腹の調子が整いやすく、太りにくくなったり、老化しにくいことからも美容にも良い影響を与えたり、ウィ
ルスなどの感染症を防いだり、免疫のはたらきを整えたり、またアレルギーやがんの予防にも役立つことなど幅広く報告されていることか
らも、私たちの健康を保つカギとなっています。
私たちの健康は約70%もが腸内環境で左右されることで知られるほど、腸の状況を整えておくことは重要といえます。

 

プロバイオティクスは、この腸内フローラのバランスを調整し、からだに良い働きをしてくれる「生きた微生物」の総称です。
私たちのからだはマイクロバイオームといってバクテリア(微生物)の集合体であることからも、腸内細菌のバランスの大切さがわかります。
乳酸菌や、ビフィズス菌もプロバイオティクスの一種です。
最近は腸内フローラをはじめとする腸の健康においてプロバイオティクスが大きな注目を集めており、プロバイオティクスが含まれるヨーグ
ルトや乳製品なども多数販売されています。

■プロバイオティクスの歴史

プロバイオティクスは、1989年にイギリスのフラー博士によって提唱されました。
ギリシャ語で「生命に良い影響をもたらすもの」を意味する言葉で、菌を殺してからだを守るアンチバイオティクス(抗生物質)に対して、か
らだに良い菌を増やして健康を守る意味で、プロバイオティクスと呼ばれるようになりました。

■プロバイオティクスの条件

ヒトの腸内には、乳酸菌やビフィズス菌をはじめとする非常に多くの種類の腸内細菌が住んでいますが、その全てがプロバイオティクスと呼
ばれているわけではありません。
一定の条件をクリアした腸内細菌だけがプロバイオティクスとして認められます。

・腸内フローラを構成している細菌であること
・腸内環境を整え、腸内フローラの改善などに明らかな効果を示すこと
・胃酸や胆汁酸ななどの影響を受けずに、生きたまま腸まで届くこと
・腸内で増殖が可能なこと
・食品等になった場合でも有効な菌数が維持できること
・食品や医薬品としての安全性が高いこと
・商品として製造しやすく、摂取・飲用が簡単でかつ値段が安いこと

このような条件を満たす細菌だけが、プロバイオティクスとして認められています。

プロバイオティクスの代表的な食品はヨーグルトや乳酸菌飲料ですが、その他にも味噌、キムチ、漬け物、納豆などの発酵食品もプロバイ
オティクスとされています。

 

 

■プロバイオティクスとプレバイオティクス

プレバイオティクスとは、乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスの栄養源(えさ)となる成分で、主にオリゴ糖や食物繊維などのこ
とをいいます。
プロバイオティクスとプレバイオティクスを同時に摂取することにより、より高い健康効果が期待でます。
このプロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせのことを「シンバイオティクス」といいます。
シンバイオティクスという言葉はまだ聞きなれませんが、大切な役割をしてくれていることからも、そのうちに聞かれるようになるのではな
いでしょうか。

 

 

 

乳酸菌ビフィズス菌プロバイオティクス

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