セレンやセレニウムの人気とおすすめ

2014年11月13日

健康食べ物と飲み物

近年アメリカのセレン(セレニウム)の栄養素の人気が高まりを受け、日本においても注目と人気が高くなっているようです。

欧米を筆頭にセレンに関する研究報告も近年は増加傾向にあり、それに伴って医療の現場や補助食品としてのサプリメントでも人気が高まってきていますが、セレニウムの人気の高まりは酵素に加えて毒素や環境汚染物質との関わりもあるのではないでしょうか。

例えば血清セレンの濃度が低くなることで前立腺などのがんの発生が高まりやすくなると報告される点や逆にセレンを補充することでがんのリスクが軽減されやすくなるといった報告もあります。

報告された一例を挙げると、昨年に発表された治験データでもがんの治療の際に使用される化学療法に含まれる毒性がセレンによって軽減された例が報告されています。

その治験は14から82歳の122人の化学療法を使用するがんの患者さんに一日400μgのセレンと偽粒であるプラセボを化学療法前に摂取した場合の関連性によるものです。

結論として化学療法を行う際の副作用を軽減する目的でセレンを活用し得る点や結果を改善しやすくする点を報じています。

参照文献:A double-blind controlled randomized clinical trial. Nephropathol. 2013;2:129-134

 

セレニウムまたはセレンの栄養素:

セレンというと微量栄養素に分類されるミネラルの中でも強い抗酸化物質として知られ、強い活性酸素から細胞を守ってくれる大切な栄養素です。

同じように抗酸化物質で知られるビタミンEと合わせて摂取することで更に高い抗酸化の働きが期待できるミネラルでもあることや、体内での必要量は決して高くないもののセレンが不足することでがんの発生率が高まること、心臓疾患や他の疾病とも関係することからもサプリメントでも人気が高まっているように思いますし、セレンを含むサプリメントをおすすめされる機会も増えているようですが、同時に過剰摂取の注意も必要な栄養素でもあります。

 

セレンと酵素の関係:

ミネラル栄養素の一種に属すセレン(セレニウム)は体内では13mg程度しか存在していないことで知られる栄養素です。セレンが人気になったりおすすめされるようになってきたのは強い抗酸化力であること以外にも近年人気が高まっている酵素の影響もあるように思います。

セレンは酵素にも含まれることで知られるからです。

代表的な酵素の1つとして体内の全部の細胞にありながら毒性の強い活性酸素のチカラを弱めたり除去する働きに加えて、酸化ストレスから身を守ってくれることで知られるグルタチオンペルオキシダーゼがあります。

 

セレンの不足と過剰

一般的にセレンは日頃の食事で補うことができるミネラルの栄養素です。強い抗酸化物質という言葉が少々独り歩きをしていたり、誇大におすすめされたり受け止めたりされることも要因のように思いますが、特に私たちが住む日本では血清セレンの濃度が比較的高いといわれており、血清セレンが比較的低いとされる他の国では摂取することで体感しやすいとも伝えられることがあります。

セレンは体内に13mgほどしかないためにしっかりした日本の伝統食である和食を食べていると不足はしにくいとされ、セレン不足は一般的には一日の摂取量が25μgを下回る際にいわれるようです。

逆に十分な量を超えるいわゆる過剰摂取は一日に400μg程度との説が多いようです。

 

食事に含まれるセレン

先ほど日本の伝統食の和食をしっかり食べることでセレンは不足しにくいと記載しましたが、ミネラルの一種であるセレンは魚に豊富に含まれることがその理由です。

魚を100g食べた場合に、例えばカツオやカレイ、マグロで100から110μg程度のセレニウムを含むとされています。

環境汚染による水銀や鉛などをはじめとする水銀が気になる場合はセレンの含有量は少し落ちるもののアジやサバ、サケがおすすめです。

特にアジであれば100g中に70μg程度のセレンが含まれているとされています。

水銀などの汚染物質は魚のサイズが大きくなるほどに含有量も多く、心配な場合は小魚や青魚を食べることがおすすめです。

 

セレンがサプリメントでもおすすめされることや人気が今後も高まってくることは考えられますが、基本は日頃の食事で微量栄養素に分類されるビタミンやミネラルも補うことが理想です。

日本では野菜や果物、そして魚の一年間の一人あたりの摂取量が総じて減少していることが報告されていますが、やはりビタミンミネラルをはじめとする微量栄養素や食物繊維や食物酵素、ポリフェノール含有食品、ファイトケミカルといった抗酸化栄養素、身体に良い油で知られるDHAやEPAをはじめとするオメガ3脂肪酸などの栄養素は新鮮で野菜や果物、あるいは魚においても食品の形をした栄養素で摂取することを心掛けると共に、ファーストフードや小麦粉をはじめとする加工食品には充分な量が含まれていないことを覚えておく必要があります。

またきちんとした食事をしていることでセレンのように不足しにくい栄養素は他にも存在しますし、過剰摂取の注意が必要な場合もありますので、野菜や果物、それにセレンを含む魚などを食べることがおすすめです。

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