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植物性の食事が炎症性腸疾患(IBD)のリスクを減少させる?

2025年05月19日

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炎症性腸疾患(IBD)は、クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸に影響を与える複数の疾患の総称です。

この病気は、免疫系が誤って腸の細胞を攻撃し、炎症を引き起こすことで発症します。

主な症状としては、痛み、便通の変化、体重減少などがあります。

IBDの改善には、食事を工夫することがとても重要です。

食事の内容によって症状を軽減できることも多く、特定の食品を除外したり、他の食品を積極的に取り入れたりすることが有効です。

最近の研究によると、栄養価の高い植物性食品を中心にした食事が、IBDの発症リスクを低減し、すでにIBDを発症している人々においては、手術の必要性を減らす可能性があることがわかったようです。

IBDとは?

炎症性腸疾患(IBD)は、腸に慢性的な炎症を引き起こすいろいろな疾患の総称です。

IBDは特に30歳前後の女性に多く、世界中で約500万人がこの病気を抱えているとされています。

IBD主な種類としては、次の2つがあります:

-潰瘍性大腸炎: 大腸、特に結腸に炎症を引き起こします。

-クローン病: 消化管のどの部分にも炎症が発生しますが、特に小腸の末端部と大腸に多く見られます。

これらの疾患は、痛み、下痢、倦怠感、吐き気、体重減少、食欲不振、腸出血、貧血などの症状を引き起こし、良くなったり悪化したりを繰り返す傾向があります。

現在、IBDの完治方法はありませんが、抗炎症薬や免疫抑制薬などで症状を軽減することが可能なようです。

ただし重度の場合には、影響を受けた腸の部分を手術で除去することが必要です。

植物性食事でIBDを予防できる?

食事を調整することで、症状を管理できる場合があるようです。

症状を軽減するための食事の変更例としては、以下のようなものがあります。

-食品日記をつけて、どの食品が症状を引き起こすかどうかを確認する

-乳製品の摂取を制限する

-不健康な脂肪の摂取を制限し、オメガ3脂肪酸を増やす

-辛い食品、カフェイン、アルコールを避ける

-高繊維食品を制限する(特に腸が狭くなっている場合)

-少量の食事を頻繁に取る

-水分を十分に摂取する

ビタミンやミネラルのサプリメントを摂取して不足を防ぐ

また、新たな研究によると、栄養価の高い植物性食品を中心にした健康的な植物性食事は、IBDの発症リスクを低下させ、すでにIBDを患っている人々においては、手術の必要性を減少させる可能性があることが示されたそうです。

この研究は、「The Lancet Regional Health Europe」に発表され、健康的な植物性食事を摂っている人々はIBDのリスクが低く、逆に加工食品を多く含む不健康な植物性食事を摂っている人々はIBDのリスクが高いことが分かりました。

健康的な植物性食事と不健康な植物性食事

植物性の食事は、新鮮な果物や野菜を多く含み、加工食品や添加物が少ないため、健康的であるとされています。

ただし、植物性食品の中には高度に加工されたもの(肉代替品や精製された植物油など)があり、これらが健康的な植物性食事の利点を薄めてしまう可能性もあるようです。

研究では、3種類の植物性食事を区別しています:

-全体的な植物性食事: 健康的な食品と不健康な食品の両方を含む食事

-健康的な植物性食事: 栄養価の高い植物食品(全粒穀物、果物、野菜、ナッツ、豆類、ベジタリアン向けのタンパク質代替品など)を重視し、精製された穀物やポテトフライ、甘い飲み物、果汁、デザートなどは低評価

-不健康な植物性食事: 栄養価の低い植物食品を重視し、健康的な植物食品を低評価

また、研究者たちは、健康的な動物性食品(乳製品、卵、魚介類など)を含む健康的な肉食食事についても調査しました。

その結果、研究者たちは、健康的な植物性食事と肉食食事がIBDリスクを低下させると結論付けているようです。

健康的な植物性食事はIBDの発症リスクとIBD関連の手術のリスクを低下させる一方で、不健康な植物性食事は同じリスクを高めることが分かりました。

また、健康的な肉食食事(植物性食品、乳製品、卵、魚介類を含む食事)は、健康的な植物性食事と同様に、IBDリスクを低下させることが確認されたそうです。

なぜこれらの食事がIBDリスクを減少させるのか?

過去の研究によると、ビーガン食(しかし菜食食ではない)が炎症マーカーの低下と関連していることが示唆されています。

今回の研究でも、健康的な植物性食事がIBDに対して有益であることがわかりましたが、その効果は炎症だけでなく、他の要因にも関係している可能性があります。

また、遺伝的にIBDのリスクが高い人々にとっては、食事の効果がより大きい可能性があると研究者たちは指摘しています。

消化器内科医のアシュカン・ファハディ博士は、腸内細菌叢(腸内フローラ)が食事と炎症との間に橋渡し役を果たしている可能性があると述べています。

精製された植物性食品が腸内フローラに影響を与え、炎症を引き起こす一方で、未加工の植物性食品は腸内フローラに有益な変化を促進し、IBDのリスクを低減する可能性があるとのことです。

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引用文献:
Diets filled with nutrient-dense plant foods tied to lower IBD risk

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