プロバイオティクスと腸漏れのリーキーガットとの関連?

2023年06月16日

お腹まわり

ご存じの通りプロバイオティクスとは、私たちの体に良い影響をもたらす生きた微生物の総称です。

プロバイオティクスの人気が高まるにつれて研究がますます進められており、特に最近では、免疫系、腸内細菌、炎症の間の相互作用についての研究に注目が集まっているようです。

プロバイオティクスとは何か、また、腸漏れや腸管漏れとも呼ばれるリーキーガットとの関連についてなど、改めて見直してみたいと思います。

プロバイオティクスとは?

プロバイオティクスは、腸内細菌に影響を与える生きた微生物のことです。

ヒトが生きた微生物を食べることで腸の健康を改善するという概念は、ほぼ100年前から受け継がれ、現在ではその考えが主流となっています。

現在では、プロバイオティクスを含むさまざまな製品が販売されており、腸の健康状態の改善が健康のカギであることは広く知られています。

腸内細菌の種類は3種類あります。

一つは善玉菌で、文字通り体に良い影響を与えてくれる菌です。

次に、悪玉菌は、善玉菌の反対で、こちらも文字通り体に悪い影響を与える菌です。

また、日和菌といって普段は善玉菌と悪玉菌の様子を伺っていて、強い方の味方となる菌もいます。

プロバイオティクスによって、この3種類の菌のバランスを変更し、善玉菌を増やすことが期待できます。

プロバイオティクス摂取のコツ

このように健康に直接影響するプロバイオティクスですが、胃酸や胃液の影響を受けやすく、腸まで到達しにくいという難点があります。

そのため、「生きたまま長まで届く」という特徴を持つプロバイオティクスを摂取することも大切です。

善玉菌を増やすイメージを持って、毎日少しずつでも補っていくことがおすすめです。

プロバイオティクスは、まずは毎日の食事から摂取することがおすすめです。

ヨーグルトや乳酸菌飲料などは手軽にプロバイオティクスを摂取できるイマージですが、私たちが良く食べている和食にもプロバイオティクスを含む発酵食品が存在します。

特にお味噌やぬか漬け、納豆などには良質な乳酸菌が含まれています。

インスタント食品や洋食、ファストフードより、和食の定食を選ぶことにより、プロバイオティクスだけでなく野菜や良質のたんぱく質も摂取しやすくなるかと思います。

プロバイオティクスと腸の炎症

腸の炎症とはどのようなものでしょうか?

研究者によると、腸炎症の主な要因は腸の上皮の健康状態によるもので、特にその透過性であると結論付けられたようです。

腸の上皮は、腸を保護する役割を持つ薄い層です。

この上皮によって、毒素や細菌が腸から体の他の部分に漏れ出て害を及ぼす可能性を防いでいます。

小麦粉(グルテン)を食べることで、リーキーガットと言って腸に穴が開いてしまう疾患となるリスクがあることもあり、現在ではグルテンフリーの食事を選択する人も増えてきています。

さらに研究により、腸管バリアが損傷すると、損傷した腸管バリアを通って人体に侵入する他の細菌と同様に、プロバイオティクスも有害になる可能性があることがわかっているようです。

研究によると、腸のバリアが健康であれば、プロバイオティクスは有益ですが、腸が破れることによって善玉菌が悪玉菌に変わり、良いことよりも害の方が大きくなる可能性があるそうです。

リーキーガットは、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、肥満、食物アレルギー、セリアック病など、ほかの多くの疾患にも関与していることがわかっています。

現在、腸内細菌が炎症にどのような影響を与えるかについては引き続き研究が進められていますが、プロバイオティクスを摂取するだけではなく、同時に小麦粉を含む食べ物を控えるなどリーキーガットにも注意することが求められているようです。

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引用文献:
Probiotics: When good bacteria turn bad

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