ベジタリアンやヴィーガンの食事と健康

2021年12月06日

食事に含む食品栄養素で健康予防

欧米を中心に、ベジタリアンやヴィーガンの人気が高まってきています。
ベジタリアンやヴィーガンは、肉や魚をはじめとする動物性食品を食べない主義を持つ人々のことです。
日本でもそれらの食事法をとる方も増えていて、専門店も増えてきています。
肉や魚などを食さない生活において、健康はどのように維持されるのでしょうか?
ベジタリアンやヴィーガンの食生活と健康について調べたことをご報告いたします。

1.ベジタリアンやヴィーガンの定義

ベジタリアンとヴィーガンはどのように違うのでしょうか?

ベジタリアン
-ベジタリアン(菜食主義)は、動物性食品の一部または全部を避ける食生活を行うことです。
いろいろな考え方のグループがあるようですが、欧米では一般的には卵や牛乳、ハチミツを食べることは許容されているようです。
日本でも古くは菜食主義に準ずる食事方法が取り入れられており、精進料理はその代表的なものとなっています。

ヴィーガン
-英国にあるVegan Societyの定義によると、ヴィーガニズムとは、「衣食他全ての目的に於て‐実践不可能ではない限り‐いかなる方法による動物からの搾取、及び動物への残酷な行為の排斥に努める哲学と生き方を表す」とあるようです。
つまり、たとえ調味料であっても卵や乳製品などを使った料理を食べない主義ということになります。
アメリカ栄養士協会とカナダ栄養士協会は、栄養のバランスが充分考慮されたヴィーガン食は、ライフサイクルのどの段階でも適合できる食事だとしているようです。

2.ベジタリアンやヴィーガン食の栄養

ベジタリアンやヴィーガン食は、食物繊維、マグネシウム、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、鉄分、フィトケミカルの含有量は高くなりますが、肉や魚を食べない主義ですので、当然栄養バランスには注意が必要です。
ですが、きちんとバランスが取れているベジタリアンやヴィーガン食は、心不全、大腸癌、高コレステロール血症、高血圧、前立腺癌、脳梗塞になりにくいとされているようです。
また、血圧や肥満度指数(BMI)が低いとされています。
特にヴィーガン食ではタンパク質を植物性たんぱく質の大豆から補給することが多いため、骨粗鬆症のリスクも減っているようです。
一方で、うつ病や糖尿病のリスクが高くなる傾向にあることが報告されているようです。

3.ベジタリアンやヴィーガン食とうつ病

研究によると、ヴィーガンやベジタリアンの食事は、そうでない人々と比べてうつ病のリスクが高いことが報告されています。
主に26歳未満のヴィーガンやベジタリアン主義の人々は、不安のリスクが高いことから研究が進められているようです。

肉や魚に含まれるアミノ酸と、それと同時に摂取が必要なビタミン類を肉や魚などからから脳内ホルモンのセロトニンが分泌されることが関係あるのかもしれません。

・まとめと感想

人気が高まってきているベジタリアンやヴィーガン食は、野菜から摂取する栄養が多く、肉や魚を摂取しないことから、血圧や肥満度指数(BMI)のリスクが低くなる傾向にあることがわかりました。
また、心血管疾患やガンなどを予防する効果にたけていることがわかりました。
しかし一方では、ベジタリアンやヴィーガンの方はそうでない人と比べてうつ病のリスクが上がることが懸念されています。
肉や魚を食べないことにより栄養面において偏りやすいことに加え、主観ですが菜食主義者やヴィーガンの方は、性格がきっちりしている方が多いようにお見受けすることも関係しているのかもしれないと思いました。

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引用文献:
https://tinyurl.com/47zhk4st
https://tinyurl.com/mudh7xv7
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26707634/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32709060/

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