ジガラクトシルジアシルグリセロール DGDG

ジガラクトシルジアシルグリセロールとは

ガラクト脂質とは?

ジガラクトシルジアシルグリセロールとは、「ガラクト脂質」の一種です。
ガラクト脂質とは、植物の膜を構成する脂質のことを指します。
私たち人間の細胞において、生体膜の脂質の二重層は主に 「リン脂質」で作られています。
それに対して、植物の葉の葉緑体に多く含まれる膜脂質は、「ガラクト脂質」と呼ばれる糖脂質で作られています。

植物の葉の細胞内の葉緑体の中には、幾重にも重なったチラコイド膜という膜で満たされています。
そして、チラコイド膜の脂質二重層のほとんどはガラクト脂質でできています。
つまり、植物の葉の膜の脂質は、ガラクト脂質がそのほとんどを占めていると言えます。

生物の生体膜の中でも植物の葉緑体のようにガラクト脂質がほとんどを占めている例は珍しいとされています。
植物の細胞であっても、葉緑体以外の生体膜は動物と同様に、主にリン脂質で構成されています。(⇒説明の続き)

●ジガラクトシルジアシルグリセロールとは:

植物の葉緑体を構成するガラクト脂質は、尾部と頭部の比較的シンプルな形で構成されています。
疎水性尾部であるジアシルグリセロール(DAG)に、親水性頭部として1分子のガラクトース(単糖の一種)が結合したものを「モノガラクトシルジアシルグリセロール」(MGDG)、2分子のガラクトースが結合したものを「ジガラクトシルジアシルグリセロール(DGDG)といいます。

ジガラクトシルジアシルグリセロールなどのガラクト脂質は、海藻を含む植物に広く分布し、植物の光合成において非常に重要な役割を担っています。

●光合成とは:

光合成とは、光のエネルギーによって水と空気中の二酸化炭素からデンプンなどの炭水化物有機物と酸素を合成する反応のことで、これは植物の葉の細胞の葉緑体の中で行われます。

植物の葉緑体は、ジガラクトシルジアシルグリセロールなどのガラクト脂質が膜脂質の大部分を占めています。
これらのガラクト脂質は、単純な構造の割に光合成生物以外の生物の生体膜内ではほとんど見られないため、光合成の働きに深く関与していると考えられています。

●健康に関する文献報告:

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