オメガ3は抗うつ予防栄養素?

2015年10月19日

リラックス

 

DHAや、EPAの成分をはじめとするフィッシュオイルに代表される動物性オメガ3脂肪酸や、亜麻仁油やエゴマ油の植物由来のオメガ3脂肪酸は、いずれも約60%をも占めるといわれる脳内の、しいては身体の健康を大きく左右する栄養素として年々注目を集めてきているといえます。

 

そこまでオメガ3脂肪酸が注目を集めるまでになっている大きな理由の1つとして、脳内における油のバランス欠如による健康的な身体の崩れによる影響の大きさが挙げられるのではないでしょうか。

 

脳内は本来オメガ3脂肪酸を1に対して、オメガ6は1〜4程度の割合が理想とされてきましたが、現在の食生活の多くではオメガ3の摂取が非常に乏しく、逆にオメガ6が大きくなりすぎた結果、脳の油のバランスは1:10から食生活によっては1:30以上の人も多くなっていることが、脳をはじめとする身体の不調の大きな原因になっているといわれています。

 

オメガ3脂肪酸は抗うつ予防栄養素か?:

日本に限らず、海外の中でも先進国では同様に問題視され、欧米では改善の取り組みに多くの調査や報告、資金の投入などが目立っています。

 

アメリカのように日本の何倍もの医療費が請求されることも少なくない国では、日本以上に医療費にかかるコストの割合が深刻になってきており、大きな不安要素にもつながっています。

それらのことが、治療から予防に、あるいは薬に頼る前の予防に対しての動きが一段と高まってきているようにも思えますし、それらを意識してか、報告の中には薬との比較調査も増えてきているようも思えます。

 

オメガ3は脳や精神的な栄養素と深く関係する栄養素であることからも、度々比較対象として選ばれますが、先日行なわれたサミットでも下記のような報告が例に出されていました。

 

うつ病と診断された平均年齢40.5歳の男女で、一日3g以上のオメガ3脂肪酸を摂取していない42名の患者を対象に、抗うつ剤で知られセラトニンに働きかける薬と、一日にオメガ3栄養素(EPAが1.8gとDHAが0.2g含有)と、偽粒であるプラセボでオリーブオイル粒を使用したグループに分けて8週間にわたり調査が行なわれました。

 

その調査の結果では、オメガ3でも良い結果が出たものの、今までの調査では改善されたなかった例、薬との併用で改善が大きかった例などもあり、抗うつ予防栄養素としてのオメガ3脂肪酸を対象とした報告は年々増えていることからも、今後の動向が注目されています。

 

Gertsik L et al. Omega-3 fatty acid augmentation of citalopram treatment for patients with major depressive disorder. Journal of Psychophaamacol. Epub 2011 Dec. 22.

 

オメガ酸についての説明

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