自己免疫疾患になりにくい人の意外な共通点は食べ物や生活習慣と関係?

2017年10月25日

乳酸菌発酵食品

 

自己免疫疾患の症状を持つ人とそうでない人の食べ物や生活習慣を比較した場合、自己免疫疾患になりにくい人には意外な共通点がありそうです。食事や生活習慣のヒントを考えます。

 

自己免疫疾患は体内に一定の食べ物や飲み物、他の口にするものが体内に入ってきた場合に、免疫組織が異物ととらえて攻撃をしかけることで私たちに知らせてくれている症状といえます。

自己免疫疾患の症状を調査してその解決方法を多くの専門家にインタビューを行い、それらをまとめた特集を企画した世界的に知られるトム・オブライアン博士によるエピソードを拝見する限りでは、自己免疫疾患になりにくひ人には食べ物や食事、生活習慣などに共通点があることが少なくなさそうです。

その特集の中ではアメリカでは1700〜1800万人のアメリカ人が自己免疫疾患の可能性が高いと報じられており、その数は年々増えて来ていることからも私たちにとっても他人事とはいえないようです。

自己免疫疾患になりにくい人は下記のような食べ物や食事、飲み物、生活習慣など共通点のようなものが挙げられそうです。

・アレルギー反応が出やすい食べ物や食事、飲み物の摂取が少ない:

 アレルギー反応が出やすい例に挙げられている食べ物としては小麦や乳製品が最初に思い浮かぶのではないでしょうか?

 自己免疫疾患の症状を持つ人は一般的に何らかの不耐性やアレルギー反応を持っているようで、日本では花粉症もアレルギー反応に分類されているために、いかに多くの人が何らかにアレルギー反応を示しているかがわかります。

 腸内環境を調べて治療を施す専門家の中には、少なくともアメリカ国内においては、まず最初に小麦と乳製品を含む食べ物や飲み物を一定期間やめるように伝えられることが一般的といえます。

 

・食事の中で野菜の割合が多い:

 自己免疫疾患の症状になりにくい人の共通点の1つに野菜をよく食べている人が多いようです。

 日本では野菜についての有名なキャッチフレーズは無いように思いますが、アメリカではがんを患う人が多かった1990年までに政府主導の基で多くの調査報告や啓蒙活動が繰り広げられた経緯があります。

 その中で野菜を食べる推奨量を示すFive-a-dayというキャッチフレーズが誕生し、啓蒙活動が続けられてきました。

 Five-a-dayの意味は野菜を1日に5皿食べようという運動です。

 和食と洋食、それに伝統的な食べ物や食事の内容は日本とアメリカでは根本的に異なるために一緒にはできないものの、野菜が健康な生活に欠かせないという意味ではどちらも大切といえます。

 

・炭酸飲料やスポーツドリンク、ジュース類が少ない: 

 自己免疫疾患を悪化させる原因の1つに挙げられているのは糖類ですが、人工的な甘味料も含めて一般的な炭酸飲料やスポーツドリンク、ジュース類には多く含まれています。

 それらの飲み物を摂取する人とそうでない人では、1日における砂糖類の摂取量に差が出やすいことからも共通点の中に挙げられているようです。

 

・帝王切開での出産かどうか:

 帝王切開での出産の場合にはアレルギーになりやすいという報告が複数存在しているようです。

 特に帝王切開での出産の後に母乳よりもミルクで育った子供においてはアレルギー症状が出てくることが少なくないとも報じられています。

 帝王切開での出産が30%に達するアメリカでは、全ての出産の約3人に1人が帝王切開による出産ということになりますので、そのような報告も多いのかもしれません。

 

・発酵食品を食べている:

 伝統的な和食には発酵食品が多いわけですが、現代の食べ物や食事の中に発酵食品が含まれている場合には自己免疫疾患になりにくいようです。

 発酵食品には腸内環境を整えるプロバイオティクスと乳酸菌のエサになるプレバイオティクスも含まれていることからも腸内環境に良い影響を与えていることも自己免疫疾患やアレルギー症状を少なくしてくれている可能性が考えられます。

 味噌や納豆、漬け物などは和食の代表的な発酵食品といえます。

 

・ビタミンDの値が高い:

 ビタミンDというとあまり馴染みがないかもしれませんが、ビタミンDは太陽の光と関係が深い栄養素です。

 太陽の光に当たる時間が多くなるにつれてビタミンDが体内で作られるために値も高くなり、体内でビタミンDが多いとアレルギーや自己免疫疾患の症状も少なく、痛みや炎症も発生しにくいことが世界的に知られるメイヨー・クリニックから報告されています。

 自己免疫疾患だけに限らず、さまざまな病気とビタミンDの関係は大きいことが数多く報告されており、ビタミンDの栄養素について耳にすることが日本でも増えてくるのではないでしょうか。

 

・睡眠時間が短くない:

 近年見直されている生活習慣の中でも睡眠時間については耳にする機会が増えているのではないでしょうか?

 日本は他の先進国と比較しても世界で最も睡眠時間が短い国で知られていますが、睡眠時間が短い場合には疲れやすく、免疫力も一般的に落ちやすい状況になることが考えられます。

 またアレルギー症状や自己免疫疾患と睡眠時間の関連性も深いようですので、気になっている場合はもう少し睡眠時間を増やすこともおすすめです。

 一般的には7〜8時間の睡眠が理想との報告が多いようですが、自己免疫疾患の症状がある場合には7時間では短く8時間以上の睡眠をおすすめされることも少なくないようです。

 

自己免疫疾患になりにくい人の共通点として、他にもストレス管理や代謝なども考えられるようですので、大切なことですので食べ物や生活習慣を定期的に立ち止まって見直してみることは誰にとってもおすすめといえます。

 

参考にした情報:

ザ・オートイミューン(自己免疫疾患)病解決

エピソード2と3

トム・オブライアン博士

2016年10月16〜17日

 

情報ページ:プロバイオティクスとは?

ビタミンDとは?

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