機能性野菜を食べて食事で予防のおすすめ

2017年09月01日

食べ物と健康

 

機能を備えた野菜の機能性野菜を食べることで予防につなげることがおすすめされています。

日本で食べられている180種類以上の野菜の中でも約30種類がよく食べられている野菜といわれています。

病気の予防をしながら健康を維持するために推奨される1日の野菜の摂取量は日本では350gで、この数字はアメリカで広く展開されている5-a-day(ファイブ・ア・デー)と似通っているといえます。

 

病気を遠ざけて予防するための5-a-day(ファイブ・ア・デー)?:

アメリカでは1990年頃までがんになるヒトの数や割合が非常に高止まりをしていましたが、それまでにおこなわれてきた長年の大規模な調査と国民にアピールする告知活動が功を奏したこともあって、1990年以降はがんになるヒトの数が減っているのは増え続けている私たち日本人からすれば、見習う点も多いのではないでしょうか。

アメリカが巨額の研究費をかけておこなった調査の1つにチャイナ・スタディーというものがありますが、健康寿命が長く、病気にならずに健康で長寿の人たちが中国に多く、その人たちの食べ物について広く調査と研究が行なわれたものです。

チャイナ・スタディーでは食事の中心を野菜として毎食構成されることが健康で病気の予防に適していると報告されています。

5-a-day(ファイブ・ア・デー)のスローガンにあるように、1日5皿の野菜を食べることが推奨され、国民の多くが実行したことでがんになる人口が減ったことで知られています。

一皿の野菜がだいたい70グラム程度で計算されており、5皿の野菜で合計350gという計算になりますので、日本と同じ摂取量ということになります。

ピザやホットドック、サンドイッチのようなファーストフードや油っぽい食事というイメージがあるアメリカの食事ではありますが、食べ物の格差が健康と病気の格差につながっていると考える専門家は少なくありません。

日本でも便利な加工食品の摂取量が増えるにつれて野菜や果物、穀物の摂取量が減って来ていることが生活習慣病をはじめとする病を近づけることになっていると考えられています。

健康を左右するのは60%以上が食べ物との報告に基づいて考えた場合には納得ができる説明のようにも思えます。

 

野菜の種類:

日本で食べられている180種類以上の野菜もすべて種類毎に分類されているのだそうですが、その中でも種類として最も食べられている野菜はアブラナ科といわれています。

下記にご紹介する内容は女子栄養大学名誉教授の武藤志真子先生の講演で学んだことを中心にお伝えします。

ちなみに植物学的系統分類別に分けると下記のようになるようです。

アブラナ科:25%

ユリ科:19%

キク科:11%

マメ科:10%

セリ科:8%

ウリ科:6%

ナス科:6%

上記のとおり日本で流通される野菜の全体の25%がアブラナ科とされ、アブラナ科に分類される野菜の例としては、キャベツ、小松菜、ブロッコリー、チンゲンサイ、野沢菜、白菜などが挙げられています。

 

野菜が持つ機能性成分の例:

野菜にはビタミンやミネラル、食物繊維も豊富に含まれているものが多い上に、下記のような機能性成分まで存在しています。

・フラボノイド:

 ポリフェノール類に分類されるフラボノイドは野菜や果物に含まれています。

 フラボノイドの種類にはタマネギに含まれる若さを保つ抗酸化作用のケルセチン、赤ワインに豊富なアントシアニジン、緑茶に多く含まれることでも知られるカテキン、大豆のイソフラボンなどが知られるところです。

 

・リコペン:

 カロテン類に分類されるリコペンは抗酸化作用、コレステロールの分解するチカラなどを備えていることで知られています。

 食べ物ではトマトやスイカなど赤い色の野菜や果物に含まれる栄養素です。

 

・ルテイン:

 ルテインはカロテノイド類に分類され、強い抗酸化作用を持つ機能性成分で知られています。

 近年メディアでもルテインの名前は目に良い成分で宣伝されていますが、ほうれん草やブロッコリーにルテインは多く含まれる栄養素です。

 

・アリシン:

 特有のニオイ成分でも知られるアリシンはタマネギやニンニク、長ネギなどを切った際に出る香り成分なのだそうです。

 他にもニラやらっきょうなどにアリシンは含まれており、脂肪燃焼やエネルギー源となったり血液の循環や代謝アップにもつながっているようです。

 

・カプサイシン:

 カロテノイド類に分類されるカプサイシンは、周知のとおり唐辛子やシシトウなどの野菜に含まれる成分です。

 イメージのとおり、発汗作用が強く、身体を温めてくれるために、日本でも増えている低体温のヒトには冬の季節には特に嬉しい成分といえます。

 

日本食は本来大量に野菜を食べるのには向いていないともいわれます。

実際に野菜を沢山食べようと思うと煮物や焼き物が増え、同じくして塩分も増えてくることも考えてしまうのではないでしょうか。

日本の食べ物は素材主義で素材そのものを美味しくいただくことに重きが置かれてきた食文化で、野菜の量を食べるという認識はあまり無いのかもしれませんが、加工食品や玄米から白米に変わったことなどを踏まえると、野菜を食べる量も見直しが必要になっている時期といえるのかもしれません。

 

参考にした情報:

第136回NPO法人イーマ定例講演会

2017年8月31日

健康検査と指導者育成の立場から「野菜はエライ!?」

女子栄養大学 武藤志真子名誉教授

 

情報ページ:ルテインとは?

バイオフラボノイドとは?

ルチンとは?

オンラインショップ