グルテンアレルギーと甲状腺についての報告

2016年07月13日

健康

パンや麺類など小麦粉に含まれるグルテンにアレルギー反応を示したり、うまく体内で消化や吸収ができないグルテン不耐性になっている人が増えているようです。

グルテンと特に女性については甲状腺との関わりも多く報告されるようになってきました。

 

グルテンのアレルギー反応や不耐性:

小麦たんぱくのグルテンに反応する人の数は1950年代にはパン食が多いアメリカでも現在と比較すると少なかったといえますが、現在では約4倍の人がグルテンにアレルギーや不耐性などの反応を示すことが9,300人以上の米国の若い空軍に対しておこなわれた血液検査で判明したことをメイヨー・クリニックから報告されました。

昨年の2015年度には日本でもよく知られるハーバード大学の研究で、地球上の誰もがグルテンを完全に消化することができないことを報告しました。

例え身体ではそのように感じなかったとしても、実際は何かと重なって症状としてまだ出ていないだけなのかもしれないと報じています。

 

アレルギーなどの反応がないことは良いことのように思いたいものの、それらの報告のように誰もがグルテンの消化や吸収に時間がかかるようになっていることを考えると、気にかかることがさまざま出てくるのではないでしょうか?

体内では消化や吸収をするために消化酵素が使われ、臓器も一生懸命に働いてくれていることでしょうし、その分身体は疲れやすくもなるのは容易に想像できます。

完全に消化できなかったグルテンのくずは体内の弱いところで炎症を発生しはじめるといわれますが、多くの人に考えやすいのは腸内であり、腸内炎症から腸管漏れのLGS(リーキーガットシンドローム)、漏れたところから血流に回ってその人の弱いところに出始めることが報告されています。

 

腸以外の弱いところでよく伝えられるのが、女性では甲状腺の機能とも言われますし、他にも脳や肝臓などが挙げられます。

日本でも増えている女性の便秘からはじまって、甲状腺機能低下症や、脳とのつながりが大きいアルツハイマー型認知症にもグルテンとの関係を指摘する報告も海外では多く、専門家の多くも対応に追われている様子が伝わってきています。

とりわけグルテンに詳しい専門家の話しでは、腸管漏れがある場合は特に一度グルテンが体内に入ると、甲状腺が敏感な人によっては甲状腺は3〜6ヶ月間にわたって影響を受けるとも報じられていますし、そのような状態が続くことで自己免疫疾患やハシモト病、セリアック病、アルツハイマー型認知症などへの発展まで考えることができるために注意が必要と伝えています。

 

グルテンに反応しやすくなった理由:

そもそもどうして1950年代よりも今の方が4倍も反応が多くなったことが伝えられたり、消化が完全にできていないなどの驚きのニュースが発表されるまでになったのでしょうか?

最もニュースになっているのは、増え続ける世界の人口に対応するように、より効率的でラクで利益も出やすい状態に小麦の栽培をしやすくするために品種改良や遺伝子組み換えが進んだことがいわれます。

遺伝子の組み換えが進んだことで本来の小麦とは違う性質のものとなり、体内での消化が今までとは違うようになってきたり、消化しにくくなってきたということになります。

私たちにできることというと、まずは日々の食事でグルテンが入りにくい状態にするということになります。

後のことを考えると早い方が楽な為に、既にアレルギー反応や花粉症をお持ちの場合は、この機会にまずは食生活の見直しを行なってみることがおすすめといえます。

 

参考にした情報:

ヒーリング・ハシモト・サミット 甲状腺障害の日々の影響 トム・オブライアン医学博士 アクセス日:2016年3月14日

 

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